相手が喜ぶことをしようといつも思っていた。そのために相手を喜ばせられる行動をした。実行したことがあるのは、「話をよく聞いてあげる」「さりげなく気遣う」「空気を読む」とか。でもこれらは別に相手を喜ばせるためにした行動じゃなかった。自分を好いてもらうための行動だった。相手を思ってのものじゃなく、自分を思ってのもの。他人を思いやって生きていこう!とか意気込んでいたら、いつのまにか単なる保身人間になっていたって話だ。 自己中心的な人間だけにはなるまい、と常々思っていた。自分のことばかり話さないようにしよう、自分の利益ばかり追求せずに他の人のためになることをしよう、他の人の迷惑にならないように、邪魔にならないように生きよう。それらを自分の思考の根幹にしようと心がけていた。会話のときは、自分のことは極力話さないようにして相手の話に聞こえのよいレスポンスをする、相槌を打つ。誰かが困っているときは、悩みを