大王級の人物の墓とされる奈良県桜井市の前方後円墳、桜井茶臼山古墳(3世紀末〜4世紀初め、全長200メートル)について、県立橿原考古学研究所が60年ぶりに石室を再調査し、魔よけなどのために、全面が鮮やかな朱色に塗られた内部を22日、公開した。 朱色の原料は主に、「辰砂(しんしゃ)」と呼ばれる水銀朱で、少なくとも200キロ使われたと推定され、類例のないほど多量という。同研究所は「当時貴重とされていた朱をふんだんに使っており、被葬者の権力の強大さがわかる」としている。 石室は竪穴式で、長さ6メートル75、幅1メートル27、高さ1メートル71。壁面として積み上げられた石や、天井石の全面に塗られていたほか、一部残っていた木棺にも塗られていたとみられる。 Yahoo!ニュース関連記事 石室や木棺に大量の水銀朱=「威力を再認識」と研究所−桜井茶臼山古墳・奈良(時事通信) 10月22日21時35分 水