日本では例年秋季〜冬季に流行し、主に感冒様症状が認められるRSウイルス(RSV)感染症。ほとんどの小児が2歳までに感染するが、高齢者が感染すると下気道疾患を引き起こす恐れがあり、併存疾患の増悪や入院および死亡の原因ともなりうる。イタリア・St. Anna University HospitalのAlberto Papi氏らは60歳以上の成人を対象として、AS01Eアジュバントと膜融合前型遺伝子組み替えRSV F糖蛋白質(RSVPreF3)を組み合わせたワクチン候補RSVPreF3 OAのRSV関連下気道疾患(RSV-LRTD)に対する有効性と安全性を国際第Ⅲ相試験AReSVi-006で検討。82.6%と高い有効率が認められたとN Engl J Med(2023; 388: 595-608)に報告した。なお同ワクチンは昨年(2022年)、日本、米国、欧州連合(EU)をはじめとする複数の国・地