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後継者不足や高齢化の問題が、地域の祭事をつかさどる神職の世界にも押し寄せている。丹波篠山市畑宮の「佐佐婆神社」の日置春雄宮司(63)は、同神社を含めて法人格のある53社を掛け持ち、「兵庫県で最も兼務の多い宮司」だ。県内では香美町でも52社を受け持つ宮司がいるなど、人口の少ない地域を中心に担い手不足が顕著で、兼務が増える一方。地域で営まれてきた祭事への影響も避けられない状況になりつつある。(秋山亮太) 社務所の室内を一周するようにずらりと額縁が並ぶ。2枚一組で額装された紙の中央に「廣嶺」「櫛石窓」「熊野新宮」とさまざまな神社の名称が書いてある。「これ全部、宮司の任命書なんですよ」と日置宮司。昨年2月、先代で父の春弘さんが95歳で亡くなり、佐佐婆神社の24代目宮司を引き継いだ。第一の務めが宮司の変更手続きだった。
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