ITベンダーの技術者や営業担当者、ユーザー企業のシステム部員といったIT人材の育成策が転換点にさしかかっている。従来型の人材育成プログラムでは対応できず、教育内容や育成方法を見直し始めた企業が相次いでいる。先行する各社共通の課題、そして2015年以降に多くのITベンダーやシステム部門が直面するであろう課題が、IT人材の“再”教育である。 ここでいう再教育とは、「社員が備えていて当たり前と思われるスキルについて改めて教育すること」、または「過去に研修した内容について改めて教育すること」を意味する。新たな領域やより高いレベルの仕事を行うための“攻め”の教育ではなく、目の前にある仕事を円滑に進めるために必要に迫られて行う“守り”の教育といえる。 例えば、ITベンダーの新人にパソコンの使い方や文章の書き方を教育する、マネジメントを担っていたミドル層にネットワーク技術の基本から教える、といったような