JR只見線の鉄道復旧が決まった26日、沿線自治体の関係者は、決定を歓迎する一方、地元負担に不安を示す声も残った。今後は、鉄道復旧の効果を最大限に発揮できる観光振興策や、住民への地元負担を軽減させる行政としての工夫も求められる。 只見町の官民約50団体でつくる「JR只見線の復旧・復興を支援する会」の目黒彰一会長(80)は「活動が報われた。只見線は観光路線としての価値があり、今後の観光振興を期待したい」と喜んだ。 只見線は、会津川口―只見駅間の不通区間を含め桜や新緑、紅葉、雪景色など四季の絶景を楽しめる「秘境路線」として、全国の鉄道ファンを中心に人気で、同会は観光路線としての魅力発信に力を入れ、全線復旧の機運を盛り上げてきた。 ただ、JR只見駅の近くに住む女性は「シーズン以外に観光客の姿はほとんど見られなかった」と振り返る。被災前の2010(平成22)年度の不通区間利用者数は1日平均49人。J