安良神社(やすらじんじゃ)は鹿児島県霧島市横川町上ノに鎮座する。創建は和銅元年(708年)と伝えられている。なかなかに古い神社だ。御祭神は安良姫命(ヤスラヒメノミコト)。 安良姫の伝説 安良岳の麓に 安良神社の歴史 もう一つのヤスラ神社 「和銅」の頃、隼人が抵抗していた なお、日付については旧暦にて記す。 安良姫の伝説 この地には安良姫の伝説が語り継がれている。『三国名勝図会』(19世紀に編纂された地誌)には、つぎのように記される。 社説並に當郷中の口碑に、往古安良姫は、京都の官女にて、或時川邉へ出て、紺染の直垂を洗ひしに、白鷺許多飛来りしを、眺望して覚へず、直垂の片袖河水へ流失たり、其罪に依り、穢多に命して門の扉に縛り付、炭火にて焼殺さる、然るに彼姫素より十一面観世音を信仰ありし故に、観音其身代になり、安良姫は其難を遁れ、隅州横川に落下り、安良嶽の絶頂にて自殺す、此後種々の靈怪ありければ