沼津市の「江の浦基地」で写真に納まる浦了さん(後ろ)。前に座る男性が持つのは「第15突撃隊4菊隊」が掲げた「非理法権天」(天皇は全てを超越する)の旗印=1945年7月ごろ(浦さん提供) 終戦直前、下田港沖の須崎付近で座礁した旧海軍の特攻兵器「海龍(かいりゅう)」とみられる特殊潜水艇が発見されたことについて、乗組員2人が当時無事だったことが9日までに、「江の浦基地」(沼津市)にあった「第15突撃隊4菊隊」の元隊員らの証言で分かった。海龍発見を報じた静岡新聞に、隊員らが情報を寄せた。 元1等飛行兵曹の浦了さん(87)=福岡市中央区=は、座礁した海龍と同じ4菊隊の隊員だった。座礁した海龍について「事前の航海実習で下田周辺は岩礁が多いことを知っていた。座礁した艇は下田港に入ろうとして、ショートカットした」と話す。 座礁したのは終戦前日の1945年8月14日。艇の安否を心配しつつ、浦さんらは翌1