東日本大震災で被害を受けた宮城県岩沼市は、津波の塩害や地盤沈下で再生困難となった約30ヘクタールの農地を活用し、国内最大級となる出力1万5000キロ・ワットの大規模太陽光発電所(メガソーラー)の建設に乗り出す。 3月中に業者を選定する。7月に着工し、2013年中の稼働を目指す。大手総合商社や電機メーカーなど約20社が参入の意向を示しているという。 市幹部によると、メガソーラーの年間発電量は約1800万キロ・ワット時で、一般家庭約5000世帯の年間電力使用量に相当する。建設事業費は50億円を超す見込み。被災地の復興に必要な電力の供給や、雇用の場の拡大にも期待がかかる。 建設予定地は仙台空港南側で、海岸線から約1キロ離れた岩沼矢野目工業団地の近く。市は復興特区を活用して農地転用を可能にするほか、予定地周辺への企業誘致も図り、企業が法人事業税などの減免措置を受けられる特区申請を行う。