枝野幸男経産相は雄弁だ。弁護士としてかなり優秀だろう。ただ、経済議論はいただけない。枝野氏とあるテレビ番組で議論したことがあるが、その際、信じられないような発言があった。枝野氏は「金利を上げると経済成長する」といったのだ。 それはあり得ないから訂正したほうがいいといったが、受け付けなかった。借り手または金融仲介する金融機関から所得を資金の出し手に移転すれば、経済は成長するというロジックだ。 金利の上げ下げは、最終的には資金の出し手と借り手の間の所得移転だ。しかし、リスクをかけて借金してまでも事業を行おうとする借り手のほうが、資金の出し手より経済成長のためには必要だ。だから金利を上げると経済は萎縮する。こうした趣旨のことをテレビ番組で話した。 その枝野氏がまた珍発言した。24日のBS朝日の番組で「金融政策でデフレから脱却できるならこの10年、20年でとっくにできている。(中略)この消費