1959年から60年にかけて九州で「棒状ラーメン」が相次いで発売されて半世紀になった。 カップ麺(めん)の登場で売り上げが落ち込む時期もあったが、ノンフライ麺の特徴が消費者のダイエット志向に合って復権。1年間で売り上げが3割近く伸びたメーカーもある。景気悪化で外食を控えるムードが広がる中で、1食数十円で楽しめる「お買い得感」も追い風となって再び脚光を浴びている。 棒状ラーメンは、1959年に、マルタイ(福岡市西区)が「即席マルタイラーメン」を、サンポー食品(佐賀県基山町)が「三宝ラーメン」を発売して人気が広がった。翌60年には、江崎製麺(福岡県筑後市)の「福島ラーメン」や五木食品(熊本県城南町)の「アベックラーメン」が続いた。 池田勇人内閣が所得倍増計画を決定したのが60年。「ラーメンひと図鑑」などの著作がある九州ラーメン研究会代表の原達郎(たつお)さん(66)(福岡市南区)は「当時は生き