雪が白いとき、かつそのときに限り (ハヤカワ・ミステリ) 作者: 陸秋槎,中村至宏,稲村文吾出版社/メーカー: 早川書房発売日: 2019/10/03メディア: 新書この商品を含むブログを見る前漢時代の百合ミステリで(僕の)度肝をぬいた『元年春之祭』の陸秋槎による学園ミステリがこの『雪が白い時、かつその時に限り』である。陸さんは北京生まれの中国作家ではあるものの現在は金沢在住。日本語も当然のように使いこなし、日本のアニメ・本格ミステリに対する造詣と愛情が深い(のでTwitterアイコンがラブライブ)という強烈な存在で『元年春之祭』の時から注目していたが、今作も本当に凄い。 『元年春之祭』はいろいろなフックを構えて、技巧的に構成しながらそこに自身の趣味を詰め込んでいくある種の抑制を感じる作品だったが、それと比べるとこの『雪が白い時、かつその時に限り』は完全無欠に趣味大暴れというか、好きな要素