短い続き。 まだローンの残っている家は少なくともあと三十年ほど住めるので、ありがたいことに出ていく側の親父が払いきってくれることになった、らしい。 これはあたしのことを考えてくれてのことだと思いたい。ネコチャンに長生きしてほしいので、あたしに家を出るつもりはないことは伝えてあった。 母さんは隣の部屋にババア(母方の祖母。母の母。あたしとは気が合わない)がいるので出ていけない。そして弟は母さんが嫌いなので四月にはおそらく出ていく。 つまりいつかはあたしと母さんの二人暮らしになる。精神患ってる二十五歳と、専業主婦の長い五十歳パートタイマーの二人暮らし。収入はたかが知れている。 親父は支援してくれるつもりみたいだけれど、性転換手術を始めとし色々お金が掛かる。 数年しない内に定年になって、退職金がドカンと出ても年金暮らしになるひとに多くを望みたくない。 ていうかわたしと弟に至っては奨学金じゃなくて