ワクチン接種を円滑に進めるため国が新たに導入した接種記録を個人単位で管理するシステムが、大阪市など府内の一部の自治体で十分に利用されていないことが分かりました。国は接種の全体像の把握が難しくなって接種計画に支障が出るおそれもあり、協力を求めたいとしています。 「VRS」と呼ばれるこのシステムは接種券に印刷された18桁の数字を専用のタブレット端末で読み取ると、誰が、いつ、どこでどのワクチンを接種したかその場で登録できます。 国は自治体や医療機関に対し専用端末の配布を進めていて、接種の状況を全国規模で素早く把握できるとしています。 しかし、大阪府内の政令指定都市と中核市合わせて9つの自治体に取材したところ、大阪市や吹田市、高槻市の3市でシステムの利用が進んでいないことが分かりました。 このうち、吹田市では集団接種と個別接種ともに接種の記録が一切、登録されていないということです。 「人手が足りず