基底状態の冷反水素原子の閉じ込め時間、1,000秒以上に! -基礎物理学の根幹に関わる反物質研究がさらに進展- ポイント 共鳴用高周波の振幅や周波数制御などを調整し、反水素原子の生成条件をより最適化 0.1秒程度であった反水素原子閉じ込め時間の記録を1万倍以上更新 反水素原子の高精度レーザー分光の実現に向け、大きく前進 要旨 独立行政法人理化学研究所(野依良治理事長)は、欧州原子核研究所(CERN)の反陽子減速器を使って極低温の反水素原子※1を生成し、磁気瓶に1,000秒以上閉じ込めることに成功しました。これは理研基幹研究所(玉尾皓平所長)山崎原子物理研究室のダニエル デ ミランダ シルベイラ(Daniel de Miranda Silveira)客員研究員、山崎泰規上席研究員らを含むALPHAグループの研究成果です。また、客員研究員でもあるカナダのTRIUMF研究所の藤原真琴研究員は本研