「もうゲームオーバーだ」そんな声も上がる9月の自民党総裁選挙。 それでも、敢然と戦いを挑むと公言する男がいる。 石破茂(61)。 何が彼を突き動かしているのか。今回、これまで聞けなかった質問をぶつけてみた。「出来レースとの声も出るが、本当に勝つことを考えているか」「ほかの議員との飲食も少ないが、もっと人望を高める努力をすべきでは」「もし政権を取ったら、何を変えるのか」など。普段は表情が読み取れないこわもてからも、ポロリと本音がこぼれた…のか? (政治部「石破番」記者 立町千明、谷井実穂子) 変わってきた?発言 「石破番」として、この半年間に石破氏の発言を書いた原稿は57本。それを読み返してみると、興味深いことがわかる。 総裁選や自民党のあり方を意識した発言が出るようになるのは3月末ごろからで、合わせて24本。これを分析すると、当初は、 「国民に理解してもらう」「共感してもらう」 という発言