シャープの片山幹雄社長は5月17日開いた経営方針説明会で、同社が開発した液晶ディスプレイの“4原色”表示方式を「クアトロン」と名付け、対応パネルを搭載した「AQUOS」を2010年中に世界展開する計画を明らかにした。 クアトロン(Quattoron)は、イタリア語で「4」を表すクアトロ(quattro)と電子(electron)を組み合わせた造語で、国内では昨年12月に商標を出願済み。かつてソニーが世界を制覇したブラウン管「トリニトロン」(1ガン3ビーム方式)を数字で上回る「クアトロン」を、家庭用テレビや医療、美術館など幅広い用途に展開していく考えだ。 4原色表示方式は、光の3原色であるR(赤)、G(緑)、B(青)に、新たにY(黄、Bの補色)を加えたフィルターを使う多原色技術。透過率の向上と色域の拡大というメリットがあり、3原色では実現できなかった明るく色鮮やかな表示が可能という。 これに