中国は、「ふしぎな国」である。 いまほど、中国が読みにくい時代はなく、かつ、今後ますます「ふしぎな国」になっていくであろう中国。 【写真】中国で「おっかない時代」の幕が上がった!? そんな中、『ふしぎな中国』の中の新語.流行語.隠語は、中国社会の本質を掴む貴重な「生情報」であり、中国を知る必読書だ。 ※本記事は2022年10月に刊行された近藤大介『ふしぎな中国』から抜粋・編集したものです。 かつて儒教の始祖・孔子(紀元前551年~紀元前479年)は説いた。 「中庸の徳たるや、それ至れるかな」(中庸之為徳也、其至矣乎) 『論語・雍也』の一節だが、この「中庸」という言葉は、古代の中国人の心にズシリと響いたようだ。そのため、礼に関する記述をまとめた『礼記』の第31篇に、「中庸」の項が入った。一説には、孔子の孫の子思(紀元前483年頃~紀元前402年頃)が、その作業を行ったという。 さらに、儒教文