米大手家電量販店のサーキット・シティは、1980年代に大規模なIT投資を決断し、先進的なPOS(Point Of Sales)システムを導入することで、業績でもIT活用でも競合他社をリードしてきた。だが、2000年に入って同社の業績が急激に落ち込み始めると、それとともにIT投資も大幅に縮小されることになった。そのIT投資の縮小が競争力を低下させ、さらなる業績の落ち込みを誘ったことに気づいた同社は、ここにきてITへの重点的な投資を再開し、巻き返しに打って出ようとしている。本稿では、企業における長期的なIT投資戦略の重要性をサーキット・シティを例に引きながら考えたい。 メリディス・レビンソン ● text by Meridith Levinson 今になって気づいたIT投資の重要性 サーキット・シティのCIO、マイケル・ジョーンズ氏は、ここ数年のIT投資に対する軽視を補うかのように現在、ITに