他者との接触を避け、家の中にいることを求められる。新型コロナウイルスが出現する前までは、誰がこんな状況を想像できただろう。世界中の人々が一斉に自粛を求められる事態など、人類にとって初めてだ。 感染者数の増加に伴う重症化する患者の広がりと医療崩壊が叫ばれる陰で、さまざまな問題が社会の底辺で起きている。家庭内での子どもや女性に対する虐待、失業による貧困や疎外、孤立、自殺……。ひきこもりもその一つだ。 すでに使い古された感もある「ステイホーム」の状況が、まるで保護色のようになっていて見えないだけで、ひきこもりは深刻さを増している。 幅広い年代、長期化するひきこもり コロナ前の調査になるが、ひきこもりは若者だけの問題ではないことが見えてきている。2018年に実施された内閣府の調査によると、40~64歳のひきこもりの推計数は61.3万人だった。15~39歳を対象とした3年前の調査での推計54万100
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