第2次安倍晋三政権の成立以来、政府による経済団体に対する賃上げ要請が恒例化している。要請の機能は大きく分けて2通りある。1つは日銀がインフレ実現を目指して金融緩和を続けているので、歩調を合わせて名目的な賃上げを求めるというもの。もう1つは雇用の非正規化や利潤の内部留保を通じて実質的な労働分配率が下がっているので、その向上を目指し実質賃上げを求めるものである。 ここでは、要請に意義があるとすれば第1の視点によるもので、第2の視点は根拠薄弱であることを論じたい。 ◆◆◆ まず、第2の視点を確認するため、過去20年弱の労働生産性と賃金の関係を振り返り、賃金決定のあり方に実質的な変化が起こっていないことを論証する。 限界生産力(生産要素を1単位投入した際の生産の増加量)で賃金が決まるという標準的な経済理論に従えば、マクロの生産技術が、労働投入の生産への貢献が一定の値であるという「コブ・ダグラス型の
Daily Macro Economic Insights PwC Intelligence チーフエコノミスト 片岡 剛士 シニアエコノミスト 伊藤 篤 家計調査(2022年12月)-足元では減少度合いが加速- 実質消費支出(12月)は前月比-2.1%、実質可処分所得は前年比-1.7%、共に減少度合いが加速 総務省から公表された12月の家計調査は、実質消費支出が前年比-1.3%、前月比では-2.1%、名目消費支出が前年 比+3.4%、前月比で-1.3%と11月に続き実質消費の減少が加速した。内訳をみると、かに、かまぼこといった魚介類や携 帯電話通信料などの通信が減少に寄与した一方、「全国旅行支援」の影響もあって宿泊料、鉄道・航空運賃といった交通へ の支出が増加して、消費の拡大に寄与している。なお、総務省から追加参考図表として公表されている、COVID-19の影響が 大きかった品目の動きを
cargo official blog powered by ameba クラブ系ユニットcargoのオフィシャルブログ Official Site : www.cargo-jp.com 先日、米国の下院予算委員長のヤ―マス議員が完全にMMTerになったことをお伝えしましたが、クリントン政権で労働長官を務めたロバート・ライシュ教授(カリフォルニア大学)も、だいぶMMTに近づいてきたのでお伝えします。 同時期のケルトン教授のインタビューと話題がかなりかぶっていて興味深かったです。 この二人は共に、サンダース上院予算委員長が立ち上げた「Sanders Institute」という政策シンクタンクでフェローを務めていますので、同じような認識を持っていて当然じゃん、と思われるかもしれませんが、ライシュの方が全然先輩で主流派経済学者のなかでも権威的存在であるので、どちらかというと彼のほうからMMT的な
日本経済の停滞・衰退に関心がある人に勧める本を一冊選ぶとすればこれ👇になる。その主因が金融緩和・財政拡張の不足ではなく、企業の方向を誤った効率化・頑張りにあることが指摘されている。そこに至る過程(バブル→バブル崩壊→不良債権問題→金融危機→企業リストラと不良債権処理)にも十分に言及されている。 企業(私的部門)では、「効率性」を通じた不効率、ともいうべき現象が起きている。たるんでいて努力が足りないのではない。いかにも日本らしく、むしろ過剰なほどの努力・頑張りが傾注され、しかし頑張るほど状況は悪くなった。[中略]競争は内に向かって人件費コスト引き下げ競争を引き起こし、その結果は所得、購買力、需要の縮小という合成の誤謬となって、全企業に条件悪化として跳ね返る。 p.4低所得は消費支出を縮小させ、マーケットを委縮させている。とりわけ有配偶率が低い男性非正規(の低所得と将来不安)や女性正規(の子
11月23日、イングランド銀行(英中央銀行)金融政策委員会のハスケル委員は、労働市場の引き締まりを受け賃金が生産性より速く上昇し、インフレに上昇圧力がかかる恐れがあるとし、英中銀は労働コストの上昇を注視する必要があるとの見方を示した。写真は6月11日、ロンドンの英中銀(2021年 ロイター/Henry Nicholls) [ロンドン 23日 ロイター] - イングランド銀行(英中央銀行)金融政策委員会のハスケル委員は23日、労働市場の引き締まりを受け賃金が生産性より速く上昇し、インフレに上昇圧力がかかる恐れがあるとし、英中銀は労働コストの上昇を注視する必要があるとの見方を示した。 ハスケル委員はグラスゴー大学のアダム・スミス・ビジネス・スクールで行なった講演で、このところ見られている物価上昇の大部分は輸入価格やエネルギー価格の上昇などの世界的な要因によるものと指摘。インフレは一過性のものと
一律給付金は貯蓄に回り消費押し上げず、格差拡大よりも全体的な所得低迷が深刻という経済教室での小峰隆夫先生の指摘は、まさに、そのとおり。しかし、成長のためには、単純に財政支出を増やしたり金融を緩和したりすれば達成できるわけではなく、産業・企業の新陳代謝や規制改革を急げとされても、徒労感が漂う。そういう産業政策も散々やってきたわけであるから。 ……… 経済対策は40兆円に膨張し、財政支出だけでも30兆円になるという。普通に考えれば、名目GDPの5.5%にもなるから、景気が急加速し、供給制約で混乱が起こってもおかしくない規模だ。しかし、そんな心配がまったく出てこないのは、良かれ悪しかれ、経済対策を打っても、政府から家計や企業に資金が移転するだけで、消費や投資に結びつくことはなかろうと、誰もが思っているからだろう。 例えば、中小企業向けの3兆円の給付金は、常識的には、コロナ禍で膨らんだ借金の返済に
幅広い層の給与アップを 岸田氏、格差是正に全力 2021年09月29日20時34分 記者会見する自民党の岸田文雄新総裁=29日午後、東京・永田町の同党本部 自民党の岸田文雄新総裁は29日の就任記者会見で、自身の政権運営について「幅広い皆さんの所得、給与を引き上げる経済政策を取っていきたい」と述べ、格差是正に全力を挙げる意向を示した。新型コロナウイルス対策では「みんなで頑張ろうという心をしっかりと取り戻す」と国民に協力を呼び掛け、「ワンチームとしてこの国難に取り組んでいく」と語った。 給与アップの経済政策実施 自民・岸田新総裁 岸田氏は「年内に数十兆円規模の経済対策を策定する」と、大規模な財政出動に取り組む考えを明らかにした。その上で「新しい資本主義を構築していきたい。今こそ成長と分配の好循環を実現し、全国津々浦々に成長の果実をしっかり届けていきたい」と強調した。 看護師、介護士、保育士の待
@s9LVkEpX2wzzvJ7 価値観の分類は供給の増大が消費の増大につながる価値観と、所得の増大が消費の増大につながる価値観があります 前者は供給は必ず消費を見出す(販路法則)ことを前提として外挿し、後者は所得の増大を外挿して… https://t.co/KOHvRD7mI3
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