日本の就業者の自発的な学びの少なさは、各所で指摘されているところだ。リスキリング・ブームの最大課題といってよいこの課題を打破するために、よりミクロな心理から、日本人の「学ばなさ」を解剖してみたい。 パーソル総合研究所の調査からは、ビジネスパーソンの学習には学びについての7つの偏った意識(バイアス)が影響を及ぼしていることが示された(パーソル総合研究所「学び合う組織に関する定量調査」 )。図1に概要をまとめて示したが、これらのバイアスが、学び行動や意欲に対してマイナスの関係が見られた。それぞれの内容を簡単に説明していく。 新人バイアス 「学びとは、新人や若い人だけが行うものである」といった、学び行動を年齢や社会人経験の浅さに結び付けるような意識だ。「若いころの苦労は買ってでもせよ」という言葉があるが、その言葉の裏にあるのは「歳をとったら楽をしてよい」ということ。まさにこうした意識が「新人」バ
![日本人はなぜこれほどまでに「学ばない」のか 背景にある7つのバイアス](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/c2963b7ddb17d35c559025221ae28ea57cf80a5d/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fimage.itmedia.co.jp%2Fbusiness%2Farticles%2F2405%2F30%2Fcover_news003.jpg)