「おとひめ」の名前は 深い意味が有ります。 「古事記」の中で ヤマトタケルが 東国の征伐を命じられ、 伊勢のヤマト姫より 草薙劍(くさなぎのつるぎ)と 危急のとき、 「袋(火打ち石)の口を開いてみよ」 と賜ります。 焼津で火攻めに遭い 野火に囲まれますが、 草薙剣で周囲の草を刈り、 袋の中の火打ち石で 火を燃やして難を逃れます。 さらにヤマトタケルは、 東を目指して進んで行きました。 房総半島(千葉県)に向けて 海を渡ろうとした時、 海は荒れ狂い 先に進むことが 不可能になりました。 その時に 妻のオトタチバナヒメが 「わたしが海に入って 海神の怒りを鎮めますので、 どうかあなたは ご自身の任務をまっとうして下さい」と 言って海に入水しました。 その時、オトタチバナヒメが 最後に詠んだ和歌が さねさし 相模の小野に 燃ゆる火の 火中(ほなか)に立ちて 問ひし君はも 以前、火攻めに遭った時、