私たちの人生では、その時は気付かないが、後から振り返るとあれこそが“予兆”だったと気づく事件が何度か起こる。相場師は小さなニュースやわずかな為替変動に予兆を感じ、株や土地を売買する。 実業界でも「ハッとしたら幸運の女神の後ろ髪をつかめ」とか「金のウサギが跳ねたら捕まえろ」という。カオス理論でいうバタフライ効果――北京で蝶が羽ばたいたらニューヨークで竜巻が起こる――も予兆の重要性を示す格言だろう。世の中はますます複雑化する。ビッグデータ解析も大事だが、予兆への目配りが欠かせない。 今年5月17日に注目 前置きが長くなったが、これからの日本の未来を占う大事な“予兆”が今年の5月17日に起こるかもしれない。都構想の是非を問う大阪市の住民投票である。多くの読者にとっては「大阪市の住民投票」は「北京の蝶々」並みに無関係の出来事かもしれない。だがこれが成立すれば明治以来の中央集権国家体制が変わり始める
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