安土桃山時代に西陣で織られた華麗な能装束のデザインを、京都市内の染工場などがアロハシャツやバッグによみがえらせ、このほど、中京区の京都市役所で披露した。美術や文化を楽しむ商品として内外に発信する。 市産業技術研究所が、能装束の収集で知られる林原美術館(岡山市)所蔵の800点以上をデータベース化。凜(りん)としてかれんな安土桃山時代のデザインを商品開発に生かすプロジェクトをスタートした。京友禅の亀田富染工場(右京区)、がま口製造販売の秀和(左京区)、寝具・寝装品製造販売の高岡(下京区)、風呂敷製造卸の宮井(中京区)が参画した。 完成したのは、しだれ桜を金箔(きんぱく)で表現した小袖「紅白段桜花文摺箔(こうはくだんおうかもんすりはく)」(重要文化財)などのデザインを応用したワンピースやバッグ、座布団、風呂敷など24種類。アロハシャツやサコッシュ(スポーティーなバッグ)もある。同美術館で実物を確