欧米ではこの十数年で図書館のコミックの蔵書、読書推進が著しく進んだ。 一方で、「マンガ大国」日本の図書館業界、出版社側は欧米のような「熱烈歓迎」というムードとは言いがたい。 そんななか、市立図書館としては異例の3万冊を超えるコミックを所蔵する先駆的な取り組みをし、多くの利用者に愛されているのが福島県白河市立図書館「りぶらん」だ。同館でコミックなどを担当する司書の鹿内祐樹氏に「図書館でマンガ」にまつわるよくある疑問や批判と利用実態について訊いた。 (本稿では日本のマンガだけを指す場合は「マンガ」、外国のコミックも含む場合は「コミック」と表記する) ■コミックの予算は現在資料費全体の3%、貸出冊数は全体の3割――白河市立図書館がコミックの所蔵・貸出に力を入れる前と入れた後の変化から教えてください。 鹿内 「りぶらん」は2011年にオープンしましたが、そのときに蔵書の方針として「他の書籍と同様に
