日本弁護士連合会の死刑廃止検討委員会は、死刑の代替刑として仮釈放のない終身刑の導入を求める基本方針を決議した。日弁連の内部機関が終身刑の導入を求めるのは初めて。今後、日弁連全体の統一見解として提示できるか、執行部などで検討する。 決議されたのは先月30日。内容は「死刑のない社会が望ましいことを見据え、わが国の刑罰制度を見直す」必要があるとし「死刑を廃止し死刑に代わる最高刑として仮釈放のない終身刑を導入する」ことを呼びかける。「死刑制度の廃止が検討されるまでの間、死刑の執行を停止する」ことも求める。 仮釈放のない終身刑は日弁連内でも「社会復帰の可能性を閉ざす」との反対意見があり、基本方針は「恩赦」による釈放の余地も残している。 日弁連は08年、超党派の国会議員グループが主張する終身刑の導入に「無期刑の事実上の終身刑化をなくし、死刑の存廃について検討せず、新たに終身刑を創設することに反対する」