自分の友達に、自殺志願の少女がいる。 彼女は「1月17日」と記せば誰もが思い出す地震の被災者で、両親は自分の足で立つこともできない娘を遺して亡くなった。 その友達が、“奇跡”と共に残った自らの命を捨て去ろうとするに至った経緯を書き残すと共に、自分自身が思い悩んでいることを打ち明けることで少しでも心を軽くしたい。 俺と彼女が知り合ったのは6年ほど前、ともに小学4年生の頃。関西生まれの転校生と、関西生まれの在校生の出会い。 転入したクラスで親密になった友達は男子1人と女子2人の計3人で、その中でも件の彼女とは不思議に気が合い、人に打ち明けにくい悩みを相談できる貴重な異性として、互いを大切に想ってた(と思う)。正直ちょっと顔が赤くなる。 “打ち明けにくい悩み”といっても大半は歳相応に他愛のないもので、高校生になった今では「あんなバカバカしいことを真剣に悩んでたのか…」と恥ずかしくなってくるほど。