オウム真理教の教祖だった松本智津夫元死刑囚=執行時(63)、教祖名麻原彰晃=の長男(27)が、自身の誕生日を祝う宗教行事を拒否したのに強行されたとして、後継団体のアレフと幹部らに総額4千万円の損害賠償などを求めた訴訟の判決で、東京地裁は25日、計100万円の支払いのほか、「皇子」といった尊称や、長男の写真の使用差し止めを命じた。 アレフ側は「信者が神々に長男の教団復帰を懇願しただけだ」と主張したが、森田浩美裁判長は「催事の強行で長男は神格化され利用されるとの不安感を抱いた。アレフと密接な関係にあるとの疑念を持たれ平穏な生活の障害になりかねない」と退けた。