ロバート・グラスパーは、間違いなく今の音楽シーンを未来へ向けて強く牽引しているミュージシャンの1人だ。ジャズにR&B、ヒップホップ、ゴスペル、オルタナティヴ・ロックといった要素を取り入れたアルバム『ブラック・レディオ』(2012年)で、第55回グラミー賞ベストR&Bアルバムを受賞。彼はソロ名義のほか、ロバート・グラスパー・エクスペリメントというグループやトリオでも活動し、ジャズ・ピアニスト/プロデューサーとして進化し続けるジャズを発表し続けている。わかりやすいところで言えば、ジャズに馴染みの薄い若者にもニルヴァーナやレディオヘッドの曲をカヴァーするなどしてファン層を広げ、またラッパーのケンドリック・ラマーのアルバムに参加するなど、共演したミュージシャンの幅も広い。日本でもサマーソニックやフジロックフェスティバルといったフェスにも出演している。 最近では映画『MILES AHEAD マイルス