理性の呼び声 ウィトゲンシュタイン、懐疑論、道徳、悲劇 (講談社選書メチエ) 著者:スタンリー・カヴェル 出版社:講談社 ジャンル:西洋思想 「理性の呼び声」 [著]スタンリー・カヴェル え、この本を読もうって? そりゃ奇特なことで。しんどいですよ、これ。分量も本文が900ページほどあって、内容もえらく難しい。野矢っていう哲学者なんか、ウィトゲンシュタインもオースティンも大好物だってのに、その二人から養分を吸って独自の実をならせてるカヴェルを読んだことがないっていうんだから。私はさ、こうしてカヴェルの主著が翻訳されたからね、ありがたく読ませていただきました。 でも、一読しただけで分かったとはとても言えない。何を言ってるんだこの人は、と思いながらも目が離せないのは、目の前で哲学そのものが実演されているからだ。哲学者の大きさはどれほど問題に深く絡めとられているかにある。訳知り顔で教えを垂れる哲
![「理性の呼び声」 血の気の失せた哲学を生の沃野へ 朝日新聞書評から |好書好日](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/dcdfac1fa73b36af4211ba11070a3cbaf0d3ec7f/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fp.potaufeu.asahi.com%2F8abd-p%2Fpicture%2F28623423%2F6b120ae67636457e87b56acff15c9a71.jpg)