ネット専業のカブドットコム証券は4月17日、災害による情報システムリスクへの対策として、福岡県にシステムセンターを新設したと発表した。 3年間で50億円程度を投じ、災害時には取引システムを含めて福岡で本社機能を代替できるようにする。東京のデータセンターが使用不能になるような災害時でも、福岡で通常通り事業を継続できる体制を整える。証券会社が自社で本格的な遠隔地ディザスターリカバリー(災害復旧)拠点を構築するのは初という。 福岡は同社データセンターから約1000キロ離れており、同時被災の可能性が低く、平常時の交通の便などを考慮して決めた。九州電力系のキューデンインフォコム(QIC)のデータセンターサービスを採用。昨年3月の福岡西方沖地震でも継続運転した実績などを評価した。 まず勘定系データベースシステムの災害復旧基盤を4月末までに整備し、9月末までに発注系などを含め全対策を完了する予定。データ