2024年秋も早々、アメリカのTVドラマ業界が大変だ。『ハウス・オブ・ザ・ドラゴン』の原作者、GRRMことジョージ・R・R・マーティンが同作のシーズン2を批判するブログを公開したのだ。これが報道されると、HBOが番組制作陣を擁護する公式声明を発表し、当該ブログは削除された。 じつのところ、GRRMのシーズン2への不満は、あちらこちらでにおわされてきた。シーズン1ではショーランナーのライアン・コンダルと組んで率先的に宣伝していたのに、今回ほとんどノータッチで、次の脚本に関わらない旨を明かし、原作を変える翻案作品について辛辣な言葉も吐いていた。 偉大な物語を「自分のものにできる」と考える脚本家やプロデューサーは、どこにでもいるばかりか、増えています。そのような人々にとって、原作者が誰であろうと関係ないようです。スタン・リーでも、チャールズ・ディケンズでも(中略)レイモンド・チャンドラー、ジェー
