2016.11.05 デフレ化する「LGBTフレンドリー」~電通過労死事件とエリート・ゲイ写真から考える「働きやすい職場」 先日、LGBTと職場環境について考える都内のイベント「Work With Pride2016」の中で、電通が「LGBTの働きやすい職場」としてゴールド賞を表彰されたというニュースをみて、アタマを抱えた。電通といえば、20代の新入社員だった高橋まつりさんが、長時間労働とパワハラ・セクハラの末に過労自殺したことで世間をにぎわせている。電通は1991年にも入社後1年5カ月の男性社員が過労自殺した「電通事件」が起きていて、今回の事件は、過去の教訓を活かしきれなかった結果とも言われる。 高橋まつりさんの事件を知った翌日、私は、とある女子大の労働福祉の授業で、講師を務めることになっていた。テーマは「LGBTと労働福祉」。近年、若者の間ではLGBTに対する興味や関心は非常に高い。一