ブックマーク / gendai.media (26)

  • 《年俸2億円》ファーウェイ最新スマホに搭載された“謎の半導体チップ”を実現させた「天才エンジニア」の正体(吉沢 健一) @moneygendai

    米中デカップリング(分断)が進む中で、華為技術(ファーウェイ)が米国を驚愕させるほどの微細化した半導体チップを最新スマートフォンに搭載し、独自に技術を「ブレークスルー」させた。その背景には、日人が目を剥く破格の高待遇で世界から「天才技術者」たちを集めてきたことがあった。 前編記事『《年俸は20代で4000万円》ファーウェイが進行中の「天才少年計画」がヤバすぎる…!日が到底かなわない人材争奪戦の「熾烈」』につづき、その実態を紹介しよう。 台湾からやって来た「救世主」 中国の半導体業界から「救世主」と呼ばれる、台湾出身の人物が2人いる。 半導体受託生産の世界最大手・台湾積体電路製造(TSMC)出身のエンジニアである、梁孟松氏と蒋尚義氏だ。 2人とも、中国の半導体大手の中芯国際集成電路製造(SMIC)に最高幹部としてヘッドハンティングされ、同社がそれまで何年もかかって実現できなかった14ナノ

    《年俸2億円》ファーウェイ最新スマホに搭載された“謎の半導体チップ”を実現させた「天才エンジニア」の正体(吉沢 健一) @moneygendai
  • 50歳からでも「格好いい肉体」を手に入れられる…じつは若者とはまったく違う「中高年のトレーニング法」(フィンク ジュリウス)

    「最近、血圧が高くなってきた」「運動しても昔みたいに痩せない」――体調や体型に悩みを抱える中高年は実に多い。かつてのような健康で若々しい体を手に入れるにはどうすれば良いのだろうか。 そんな疑問に答えてくれる1冊が『50歳からの科学的「筋肉トレーニング」』だ。中高年の体の中で起こっている変化などを解説し、科学的な根拠に基づいたトレーニング方法を一挙紹介している。稿では、そんな"中高年必携"の1冊の中から、読めばトレーニングへの考え方がガラリと変わる、「科学的なメソッド」について紹介している部分を特別に抜粋してお伝えする。

    50歳からでも「格好いい肉体」を手に入れられる…じつは若者とはまったく違う「中高年のトレーニング法」(フィンク ジュリウス)
  • 「山に生えている大量の木の“本数”を正確に数えよ!」信長が出した難問に、秀吉が提案した「数学センスに満ちた解決法」(横山 明日希)

    発想をちょっと変えれば、こんな発見があるのか! 大人気「数学のお兄さん」こと横山明日希さんの最新刊『はまると深い! 数学クイズ』から、ヒラメキ勝負の「クイズ」に挑戦! 日常に隠された意外な数学の面白さから、古代からの難問まで。 今回は歴史からの出題。信長が木下藤吉郎(のちの秀吉)に「山の木を数えよ!」という命じたいという逸話からです。 途方にくれてしまう難題ですが、発想の転換で藤吉郎は乗り切ったそう! みなさんも一緒に考えて、頭の柔軟体操で「数学センス」を磨きましょう。 「山の木の数を数えよ!」 「山の木の数を数えよ!」こう言われたら、みなさんだったらどうしますか? 秀吉が織田信長の家臣として木下藤吉郎を名乗っていたころ、信長から「山の木の数を数えよ」という任務を言い渡されたことがあったそうです。 それまで任務を言い渡された他の家臣は、木の数を数えているうちにどの木を数えたか混乱し

    「山に生えている大量の木の“本数”を正確に数えよ!」信長が出した難問に、秀吉が提案した「数学センスに満ちた解決法」(横山 明日希)
  • 天才哲学者・ウィトゲンシュタインの「ノート術」と、戦場でも手放さなかった「1冊の本」(鈴木 祐丞)

    天才哲学者・ウィトゲンシュタインの「ノート術」と、戦場でも手放さなかった「1冊の」 精神と肉体、理論と実践のバランスを考える 裕福な家庭に育ち、また持病のヘルニアにより兵役を逃れられたにもかかわらず、志願兵としてオーストリア軍に入隊した、若き日の哲学者ウィトゲンシュタイン(1889~1951年)。 彼は、自らを戦場という窮地に立たせることで死を身近に感じながら、生への思考を深めていった。 そして、やがてトルストイの著書『要約福音書』に出合い、彼自身の哲学の要諦を獲得してゆく。 それ以上に強い影響を与えたのが、キェルケゴールだったのだ。 キェルケゴールの著書『死に至る病』(講談社学術文庫)の翻訳者・鈴木祐丞氏が、実存哲学の受け手としてのウィトゲンシュタイン哲学の成り立ちに迫る! (※稿は、鈴木祐丞『〈実存哲学〉の系譜』を一部再編集の上、紹介しています) 「誠実さ」を目指す哲学者ウィトゲン

    天才哲学者・ウィトゲンシュタインの「ノート術」と、戦場でも手放さなかった「1冊の本」(鈴木 祐丞)
  • 「ポアンカレ予想」はまだ解けていない!?(小笠 英志)

    ポアンカレは数学史上に名を残す有名数学者です。ポアンカレの遺した「ポアンカレ予想」は、数学において非常に重要なものです。ミレニアム問題として知られたこの問題が解決された! というニュースを見たことがある方も多いのではないでしょうか。 でも、この「ポアンカレ予想」が未解決だといったら驚くでしょうか。 この興味深い話を『多様体とは何か』の著者・小笠英志さんが解説します。 1. ポアンカレ予想の文言 まず、数学で「〇〇予想」というのは、数学者が研究をしていて、今までの人やまわりの人達の研究結果から鑑みて「もしかしたら、こういうことが成り立つのではないか? 皆さんどう思いますか?」と、論文の中や講演などで世に問うたものです。 数学で「予想」というのは「〇〇となるであろう」という形の文言をしています。別の言い方をすれば「〇〇となるであろうか」という問題です。 ポアンカレ予想というのは以下に述べる、

    「ポアンカレ予想」はまだ解けていない!?(小笠 英志)
  • 量子コンピュータは何がすごいのか? NASAとGoogleが世の中の空気を変えた(リケラボ)

    量子コンピュータは何がすごいのか? NASAとGoogleが世の中の空気を変えた 未来を変える可能性のカギとは? 量子コンピュータといえば、次世代のコンピュータ。実態はよくわからないながら、何かとてつもない可能性を秘めている……。そんなイメージが先行する中で「量子コンピュータは決して万能ではない。けれども際立つ省エネ性能があり、未来を変える可能性を秘めている」と語るのが、東北大学大学院情報科学研究科の大関真之教授です。 大関教授は量子コンピュータを活用して社会の課題解決に挑むベンチャーを起業し、メーカーとの共同研究も進めています。量子コンピュータは世界の未来をどう変えるのでしょう。また変革を実現するためにはどのような研究が必要なのでしょうか。「研究はひたすら楽しい」と語る大関教授に、次世代コンピュータが秘める可能性を伺いました。 量子コンピュータのすごさとは ——量子コンピュータは、量子力

    量子コンピュータは何がすごいのか? NASAとGoogleが世の中の空気を変えた(リケラボ)
  • なぜ「1日4時間労働」は実現しないのか…世界を覆う「クソどうでもいい仕事」という病(酒井 隆史)

    高収入で社会的承認を得ている人々の仕事が、実は穴を掘っては埋めるような無意味な仕事だった……? 彼らは自分が意味のない仕事をやっていることに気づき、苦しんでいるが、社会ではムダで無意味な仕事が増殖している——。 人類学者のデヴィッド・グレーバーが『ブルシット・ジョブ クソどうでもいい仕事の理論』で論じた「クソどうでもいい仕事(ブルシット・ジョブ)」は、日でも大きな反響を呼びました。 「ブルシット・ジョブ」とは何か? どのように「発見」されたのか? 『ブルシット・ジョブの謎 クソどうでもいい仕事はなぜ増えるか』著者の酒井隆史さんが紹介します。 ある観察者が見た世界 このようにまず想定してみましょう。 ひとつの世界があって、それをある人間が観察しています。 そこでは人はあくせく朝から晩まで仕事をしています。しかし、観察者の目には、その仕事のかなりの部分がなんの意味もなく、たとえば、必要のない

    なぜ「1日4時間労働」は実現しないのか…世界を覆う「クソどうでもいい仕事」という病(酒井 隆史)
  • ジョブズの名スピーチ「死は生命最高の発明だ」が生物学的に正しい、これだけの理由(小林 武彦,中川 隆夫)

    今日10月5日は、スティーブ・ジョブズの命日。彼がこの世を去ってから10年となる。48歳ですい臓がんと診断され56歳でこの世を去ったジョブズは、生前、数々の名言を残しているが、その中に「死は生命最高の発明」という言葉がある。がんを患い、彼が自らの死に直面した経験を経て語られたものだ。 じつはこの発言、生物学の視点からみても正しく、説得力のあるものだという。いったい、どういうことなのか。10万部を突破しベストセラーとなっている『生物はなぜ死ぬのか』(講談社現代新書)の著者、小林武彦東大教授に話を聞いた。 〔取材・文/中川隆夫〕 死に直面したジョブズが語った「3つの話」 2005年、アップル創業者のスティーブ・ジョブズは、スタンフォード大学の卒業スピーチに招かれた。 製品発表の場以外で、彼がスピーチをするのは珍しいことだった。1年前の夏、すい臓がんの摘出手術をこの大学病院で受けたことが影響した

    ジョブズの名スピーチ「死は生命最高の発明だ」が生物学的に正しい、これだけの理由(小林 武彦,中川 隆夫)
  • 「役に立たない」研究や学問は不要なのか? その歴史的経緯と研究の未来(飯田 一史) @gendai_biz

    ある研究が「役に立つ」かどうかが無闇に取り沙汰され、大学人からそれに対する不満が噴出するようになって久しい。 しかしそういう考えを科学者・研究者に求める傾向が強まったのはいつからなのか。 たとえばアリストテレスやニュートンが「役に立つ」かどうかを第一に考えて研究や思索をしていたとは思えない。また、短期でわかりやすい「役に立つ」をあまりに優先するとむしろ中長期的に重要な発見やイノベーションをとりこぼす、とも言われる。 ではこの「役に立つ」かどうかを第一に求める考え・動向のどこが難があり、どう付き合っていけばいいのか。 初田哲男、大隅良典、柴藤亮介との共著『「役に立たない」研究の未来』(柏書房)の著者のひとりであり、「有用な科学」をめぐる歴史を研究してきた隠岐さや香・名古屋大学大学院経済学研究科教授に訊いた。 「役に立つ」研究をめぐる論点整理 ――産業界などからの「役に立たない研究や学問は不要

    「役に立たない」研究や学問は不要なのか? その歴史的経緯と研究の未来(飯田 一史) @gendai_biz
  • 「能力主義」は悪なのか? サンデルの考えを「日本に輸入する」ときの注意点(ベンジャミン・クリッツァー) @gendai_biz

    「能力主義」は悪なのか? サンデルの考えを「日に輸入する」ときの注意点 日米の違いを考慮したほうがいい 2010年に「ハーバード白熱教室」で日でも一世を風靡した、政治哲学者のマイケル・サンデル。彼の新刊『実力も運のうち:能力主義は正義か?』は、日でもベストセラーとなっている。 最近では日でも格差社会が問題視されるようになり、「能力主義」や「行き過ぎた競争」に対して批判的な意見は、知識人に限らず市井の人々の多くにも共有されるようになった。SNSなどの投稿を観察しても、多くの人たちは日の論壇でなされているような「格差社会批判」や「ネオリベラリズム批判」をサンデルにも期待しているようだ。 しかし、『実力も運のうち』をよく読んでみると、サンデルが展開している議論はわたしたちが「能力主義批判」という言葉からイメージするものとはややズレているようだ。端的に言えば、サンデルが行っている能力主義

    「能力主義」は悪なのか? サンデルの考えを「日本に輸入する」ときの注意点(ベンジャミン・クリッツァー) @gendai_biz
  • 微分は「わかったつもり」になって進もう…ド文系が挑む「アインシュタイン方程式」(深川 峻太郎)

    ベストセラーとなった科学書の編集を何冊も手がけてきたライターの深川峻太郎さんが一般相対性理論の“数式”へと挑んだ話題作『アインシュタイン方程式を読んだら「宇宙」が見えた』。そのプロローグと第1章を、全6回の短期連載で特別公開いたします。 「登山前の準備」として特殊相対性理論に取り組み始めた深川さん。頼りになるシェルパ「しょーた君」といっしょに、まずは「異なる慣性系であっても、運動の法則が同じになる」というガリレオの相対性原理を数式で理解することを目指します。 前回、ニュートンの運動方程式に「ガリレイ変換」を行うことになったのですが、そこで登場したのが「微分」です。微分を一から学んでいては時間がいくらあってもたりません。ここでは、ごくごく簡単に微分を「わかったつもり」になって進みましょう。 深川峻太郎 ライター、編集業。1964年北海道生まれ。2002年に『キャプテン翼 勝利学』(集英社文庫

    微分は「わかったつもり」になって進もう…ド文系が挑む「アインシュタイン方程式」(深川 峻太郎)
  • 三体問題が解けないことを証明したのは誰?…ポアンカレはいったい何を証明したのか(浅田 秀樹)

    三体問題が解けないことを証明したのは誰?…ポアンカレはいったい何を証明したのか 三体から生まれた「カオス」の発見 ポアンカレは「三体問題が解けないことを証明した」といわれます。しかし、「二体問題」の一般解を求める方法(「求積法」)では、「三体問題」の一般解を求めることができないということは1887年にドイツの天文学者ハインリヒ・ブルンスによって証明されていました。それではいったい、ポアンカレは何を証明したのでしょうか? 浅田秀樹さんの著書『三体問題』から、ポアンカレが証明した驚くべき事実をご紹介します。 ポアンカレの登場 ブルンスによる証明がなされた2年後の1889年、スウェーデン国王兼ノルウェー国王のオスカル2世の60歳の誕生日を祝うために、数学に関する懸賞問題が公表されました。 このオスカル2世の懸賞問題とは、厳密な数学的な定義・用語を避けて筆者なりに意訳すればおおよそ以下のようなもの

    三体問題が解けないことを証明したのは誰?…ポアンカレはいったい何を証明したのか(浅田 秀樹)
  • カズオ・イシグロの警告が理解できない、リベラルの限界(御田寺 圭) @gendai_biz

    「横」を見るだけでは不十分 2017年にノーベル文学賞を受賞した小説家カズオ・イシグロ氏の、あるインタビューが各所で大きな話題になった。 そのインタビューが多くの人から注目されたのはほかでもない――「リベラル」を標榜する人びとが自分たちのイデオロギーを教条的に絶対正義とみなし、また自身の感情的・認知的好悪と社会的正義/不正義を疑いもなくイコールで結びつける風潮の高まりに対して、自身もリベラリズムを擁護する立場であるイシグロ氏自身が、批判的なまなざしを向けていることを明言する内容となっていたからだ。 〈俗に言うリベラルアーツ系、あるいはインテリ系の人々は、実はとても狭い世界の中で暮らしています。東京からパリ、ロサンゼルスなどを飛び回ってあたかも国際的に暮らしていると思いがちですが、実はどこへ行っても自分と似たような人たちとしか会っていないのです。 私は最近とよく、地域を超える「横の旅行」で

    カズオ・イシグロの警告が理解できない、リベラルの限界(御田寺 圭) @gendai_biz
  • なぜ日本企業だけ「テレワークによって生産性が落ちる」のか? その根本的な理由(加谷 珪一) @gendai_biz

    なぜ日企業だけ「テレワークによって生産性が落ちる」のか? その根的な理由 海外では生産性が上がっているのに… 新型コロナウイルスの感染拡大をきっかけに、テレワークにシフトした企業も少なくないが、一方で、効果について疑問視する声は根強い。米国など諸外国ではテレワークによって生産性が向上したという共通認識が出来上がっており、日との差が際立っている。 テレワークの実施について二極化が進む パーソル総研の調査によると、2020年11月時点においてテレワークを実施している正社員の比率は全国平均で24.7%だった。大手企業の社が集中し、感染状況がより深刻な東京都は45.8%とかなり高いが、地方では4%を切っている地域もある。 内閣府が行った類似の調査においても、東京23区のテレワーク実施率は42.8%、全国平均は21.5%と、近い数字になっている。バラツキはあるものの、首都圏では約40%、全国

    なぜ日本企業だけ「テレワークによって生産性が落ちる」のか? その根本的な理由(加谷 珪一) @gendai_biz
  • 「ロボットにロボットを作らせてはならない」ただ1つの理由(更科 功)

    大学の数学 私は大学を卒業してから民間企業に入り、そこを退社してから大学に戻って大学院に入った。生物学(というか古生物学)を始めたのは大学院に入ってからで、最初に大学に入ったときは、4年生まで数学の授業がある学科にいた。 私は真面目な学生ではなかったし、もともと才能もなかったので、偉そうなことは言えないけれど、大学の数学は高校までの数学とは大きく違う。授業の多くの時間は、定理の証明に費やされる。問題を解いたり計算をしたりすることはほとんどない。というか、少なくとも私に関するかぎり、大学の数学の時間に計算をした記憶はまったくない(とはいえ最近の大学の教科書には、計算問題も載っているみたいです)。 半分冗談かもしれないが、ある友人がこんなことを言っていた。「大学の生物は化学みたいで、化学は物理みたいで、物理は数学みたいで、数学は何をしているんだかわからない」 大学の生物は化学みたいで、化学は物

    「ロボットにロボットを作らせてはならない」ただ1つの理由(更科 功)
  • Suicaはなぜ世界標準にならなかった?もったいない日本の技術力(山本 康正(文責 現代新書編集部))

    Suicaはなぜ世界標準にならなかった?もったいない日技術力 「海外で勝てない技術」からは離れよう (以下の文章は書籍の一部を編集部で編集・再構成したものです) 「技術も意欲も能力もある日の企業が、アメリカGAFA中国のBATHのようなテクノロジーに秀でた海外の巨大企業に押されがちです。日の損失ですし、とても、もったいないことだと思います。ただ、海外の企業と闘うためには日側も意識をしっかりと変えていく必要はあると思っています。私はそのお手伝いがしたい」初の著書『次のテクノロジーで世界はどう変わるのか』を上梓した山康正氏はそう主張するのである。 2020年代を生き残るために、企業が、個人が身につけなくてはならない「テクノロジーへのリテラシー」とは何か。UberやSuicaの例を交えて解説する。 変化を拒んだ代償は、5年後にやってくる 既存の企業は、自分たちが現在収益をあげてい

    Suicaはなぜ世界標準にならなかった?もったいない日本の技術力(山本 康正(文責 現代新書編集部))
  • 『ブラタモリ』を学者たちが「奇跡の番組」と絶賛する理由(尾方 隆幸) @gendai_biz

    千葉県・幕張メッセで毎年開催される「日地球惑星科学連合大会」は、国内外の地球科学者が勢揃いする一大イベントである。2019年5月26〜30日に行われた今年の大会は、参加者数8390名に及んだ。その大会で、私はコンビーナ(会議を企画・運営する人)としてパブリックセッション「ブラタモリの探究」(記事ではブラタモリセッションと呼ぶ)を開催した。 研究者たちにもファンが多い 私たちが『ブラタモリ』(NHK)を取り上げた理由はいくつかある。まず、地球科学の裾野を広げたいという使命感だ。大会の初日はパブリックデーとされ、学会の非会員も参加可能なパブリックセッションを開催できる。地球科学に関心を持っていただく人たちを増やすには絶好の機会なのだ。 あわせて、地球科学のすべての分野の研究者が集まる場で、私たちの専門知を一般の方々に解説する方法論を議論したいことも理由のひとつだった。『ブラタモリ』は、その

    『ブラタモリ』を学者たちが「奇跡の番組」と絶賛する理由(尾方 隆幸) @gendai_biz
  • 米グーグルのハッカー集団を震撼させた「インテル問題」の深刻度(町田 徹) @moneygendai

    経緯をまとめると、プロジェクト・ゼロが昨年、CPUの脆弱性を発見したことを受け、グーグルはただちに自社システムや自社ユーザーの防御策の構築に取りかかるとともに、ハードウェア、ソフトウェアの製造企業と業界横断的に協力して、それらのユーザーやウェブ全体を防御する手助けをしてきた。 そして、世界的な家電ショーが毎年この時期にラスベガスで開かれるのに合わせて、業界共同の情報公開を9日に行う予定でいた。ところが、2日夜、レジスターによってそのほんの一端が「インテル問題」としてスクープされてしまい騒ぎが大きくなったため、急遽3日付でリリースを迫られたというわけだ。 銀行や発電所、鉄道にも「脆弱性」のリスク この「CPUの脆弱性」とは、具体的にどういう問題なのか。 グーグルのリリースによると、「性能を向上させるために、ほとんどの現代的なCPUに使われている『投機的実行(speculative execu

    米グーグルのハッカー集団を震撼させた「インテル問題」の深刻度(町田 徹) @moneygendai
  • 結局、本当に「地球温暖化」って起きているんですか?(熊谷 達也) @gendai_biz

    臨界点は超えている? 観測史上初めて――最近しょっちゅう耳にする気象に関するフレーズだ。事実、この夏は、これまで台風被害とはあまり縁のなかった北海道や東北でも、大きな災害が立て続けに発生した。これはやはり、地球温暖化が原因に違いない。ニュースで気象予報士もそう言っているし……。 いや、温暖化などという生易しいものではなく、気候は暴走に向かおうとしている。そう警告を発しているのが『気候の暴走』だ。読み始めてすぐ、書で紹介されている未来予測に、めまいがしそうになった。熱波や干ばつ、台風の巨大化や洪水といった気象災害の頻発はもちろんのこと、水や料の不足、感染症の蔓延、海面と海水温の上昇、海洋の酸性化等々、挙げていけばきりがない。 このままだと、やがては数億人規模の気候難民が出現するという。しかも、気候変動は徐々に進むのではなく、臨界点に達すると急激に変わる。まさに気候の暴走だ。もしかしたらす

    結局、本当に「地球温暖化」って起きているんですか?(熊谷 達也) @gendai_biz
  • 人類はまだ天才「南方熊楠」の思想にたどり着けない〜現代人が見習うべき唯一無二の思考法(中沢 新一)

    文/中沢新一(人類学者・思想家) 南方熊楠と私 私と南方熊楠とのかかわりはとても古いのです。南方熊楠の名前を最初に知ったのは、中学生の時でした。私の父は民俗学の研究者で、書庫には柳田國男や折口信夫などの民俗学関係のが並んでいました。私もよく書庫に入り込んで父親の蔵書を読んでいましたが、『南方熊楠随筆集』というの著者の名前がどうしても読めません。しばらくしてそれが「ミナカタ・クマグス」だということを知りました。 熊楠の書物は、中学生にとっては難しい日語で書かれていましたが、内容には大変興味をそそられました。私は子供の頃から神話や「未開民族」の習俗とかに関心が深かったからです。 熊楠の人物にもたいへん惹かれました。ものすごい人がいたものだなと驚きました。明治時代、夏目漱石がイギリス留学し、英語をしゃべるのが苦手なためにノイローゼになって下宿にこもっていたのとは大違いで、南方熊楠は英語を武

    人類はまだ天才「南方熊楠」の思想にたどり着けない〜現代人が見習うべき唯一無二の思考法(中沢 新一)