野心的なたくらみに満ちたデビュー小説が話題を呼んでいる。戦後の米国文学をスキャンダラスに彩った女装作家の評伝、その翻訳という体裁で描かれた『ジュリアン・バトラーの真実の生涯』(河出書房新社)だ。豊富な知見と資料の裏付けで精緻な物語世界を構築し、9月の刊行後、各界の読み手から絶賛の声が相次ぐ。10年がかりで執筆したのは文芸評論家の川本直さん(41)。「フィクションを生かすため、史実を徹底的に固める必要があった。あがき続けた10年。苦しみながらも楽しかった」と達成感を語る。(樋口薫)
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