浴室、キャビネット、ベッド、廊下、台所──家を通してわたしは「他者」となり、また「他者」はわたしとなる。家は「雨風を防ぐもの」「所有された空間」ではなく、わたしのメタモルフォーゼが繰り返される、幸福の実験場である。「生」の変様を記述する哲学者コッチャによる、現代の家についての哲学的エッセー集。 【原著】Emanuele Coccia, Filosofia della casa: Lo spazio domestico e la felicita(Einaudi, 2021) 序論 都市の彼方の家 1 引っ越し 2 愛 3 浴室とトイレ 4 家のなかの物 5 キャビネット 6 双子 7 白い粉 8 ソーシャル・ネットワーク 9 部屋と廊下 10 ペット 11 庭と森 12 台所 結論 新しい家、あるいは賢者の石 謝辞 本書の成り立ち 参考文献 訳者あとがき
紹介 1776年に独立を宣言した13植民地がイギリスとの戦争に勝利し、憲法を創り、合衆国に生まれ変わったアメリカ革命。人民主権、三権分立、二大政党のモデルは、民主政治の基礎となった。なぜ弱小国は革命を遂げ、覇権国家になったのか。植民地時代から独立戦争、建国者たちが死闘を演じた憲法制定、党派の始まり、南北戦争へ。大西洋をこえたスケールから、先住民・黒人奴隷の視点もふまえ、70年の歴史を清新に描きだす。 上村剛 (カミムラツヨシ) (著/文) 上村剛 1988年生まれ。東京大学大学院法学政治学研究科博士課程修了。博士(法学)。日本学術振興会特別研究員(DC2)、プリンストン大学歴史学部訪問学生研究協力員などを経て、関西学院大学法学部准教授。専門は、18世紀の英米政治思想史。著書『権力分立論の誕生――ブリテン帝国の『法の精神』受容』(岩波書店、2021年、2021年サントリー学芸賞〔思想・歴史
#1 サッチャーよりも過激だったブレア ブレイディ この本で取り上げられていて、日本でまったく話題になっていないものといえば、「エキストリーム・センター」(以下、エキセン)の現象があります。 森 今のヨーロッパのメディアでは、あらゆるところで「エキセン」について論じられています。「これからの政治は右でも左でもなく、中道であるべきだ」っていう考え方ですけど、「それだと体制にやられるだけだ」という批判があちこちから挙がっていて。 ブレイディ 「道の真ん中を歩いたら車に轢かれる」というアナイリン・べヴァン(※1)の言葉があるように、まさにイギリスでは「エキセン」が大きな問題になっています。来年1月の総選挙で労働党が勝つと予想されていますが、現党首のキア・スターマーが、まさに「エキセン」そのものという人なんです。トニー・ブレア元首相がアドバイザーなんですけど。 森 まだブレアが出てくるんですね。
人類史を哲学から問い直す。哲学を人類史から問い直す――。近年の人類学的転回は哲学に根底からの転換を迫っている。数理哲学やドゥルーズを論じてきた旗手が、自然、人間、そして社会の形成の基礎を問い、近代の自律/他律を超える〈異律〉という原理から人類史を再構成し、学問=知そのものを問い直す、壮大にして記念碑的な力作、主著の誕生。 目次序論 第一節 哲学、社会、価値 第二節 学問と価値 第三節 現代の価値の布置 第一章 社会性の自然化 第一節 自然と価値――〈自然②〉のほうへ 第二節 〈自然②〉の観点から人類史を問う 第二章 異律 第一節 自律/他律、自立/依存と異律 第二節 異律的なものとホモ・サピエンス 第三節 意味の異律的組織化と相互行為というゲーム 第三章 人間社会の異律的組織化の微分要素 第一節 単位集団、存続という問いと同等性への傾向 第二節 勝敗と対称性――「負い目」との関係 第三節
書店によっては、在庫のない場合や取扱いのない場合があります。あらかじめご了承ください。 詳しい購入方法は、各ネット書店のサイトにてご確認ください。 定価 2,640 円(税込) 電子書籍価格 2,640 円(税込) ジャンルノンフィクション 哲学・思想 刊行日2024年06月15日 判型/ページ数四六判 並製 400ページ ISBN978-4-86528-416-4 CコードC0036 重版情報1 装幀・装画水戸部功/装幀 なぜ彼らはごく普通の人々を魅了するのか? 過激主義は「周縁」のサブカルチャーではない、もはや主流なのだ。 フェミニストで研究者・ジャーナリストの著者が、大衆化した過激主義の現状を、潜入操作で解き明かす! ・公の場で発言する女性たちに集中するインセルの攻撃 ・トランスフォビアによって連携する、超保守主義とTERF ・巧みな偽情報作戦を展開する気候変動懐疑論者 ・「イギリス
<卓越した物語で読者を魅了した米現代文学の巨匠ポール・オースター。その知性と革新に満ちた、偉大な足跡を振り返る> 4月30日に77歳で死去したポール・オースターは、1950年代のニュージャージー州の「本のない家庭」で育った。人間の行動や変化する世界の複雑性にこだわるオースター流の視点を養ったのは、そんな世界だ。 文学に情熱を傾け、書くことに魅了されていた「ニューヨークのユダヤ人青年」時代には、コロンビア大学で英文学を学んだ。 「ニューヨーク三部作」を発表し、文学シーンに根を下ろしたのは80年代。実存主義や不安というレンズを通じて、ハードボイルド小説と力みのないポストモダン文学の形式を巧みに融合した超ジャンル的な作品群だ。 「三部作」を構成する『ガラスの街』(邦訳・新潮社)、『幽霊たち』(同)、『鍵のかかった部屋』(邦訳・白水社)は見事に入り組んだプロット、謎めいた登場人物、言語やアイデンテ
初版年月日 2024年6月5日 書店発売日 2024年6月7日 登録日 2024年4月23日 最終更新日 2024年6月14日 紹介 生きるってのは非常に面倒くさいが、どうせなら笑って面白く、楽しんだもん勝ち! 舌鋒鋭い科学者と面白中毒のイラストレーターが贈る爆笑必至の人生賛歌。 養老孟司氏 推薦 「年寄りは これでいいのだ」 舌鋒鋭い生物学者×自称「面白中毒」のイラストレーターが 贈る、爆笑必至の人生賛歌 人間が生きるというのは非常に面倒くさいが、 どうせなら、笑って面白く、長い人生、楽しんだもん勝ち! ?「つまらない」と「面白い」の違い ?「発見」のよろこび ?先のこと考えない ?適当にAIやコンピューターに頼る ?変化を歓迎する ?世の中のヘンなこと、冗談を探す ?マイノリティーをおそれない ?頑張るのはNG ……朗らかに面白く生きるヒント満載。 目次 第1章 無計画に生きよう …「
本書のなかで旧ジャニーズの問題を報じながら、「私達自身の報道姿勢が問われています」と語るキャスターやテレビ局の人間について、太田は「言葉の軽さ」を感じ取っている。問われていると語った人々のなかで、何人が自らの人脈を使い、率先して問題を取材して、責任を持って企画を作り上げて社会に問うたのか。もはや一連の問題は取り上げられることすら少なくなった。 旧統一教会問題にしても、太田の発言は正義感や責任感に駆られた人々から「無知」か「軽率」というレッテルで片づけられることが多かった。彼の発言は炎上騒動を招いたが、問題を真摯に、より深く位置付けていたのはレッテルを貼って満足したジャーナリストよりも太田の方だった。彼は「いるんだかいないんだか、あるんだかないんだかわからないもの」を信じること、つまり信仰によって発展してきた人類の歴史を考察し、人間にとって「信じる力」はどのような意味を持つのかを考えている。
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
処理を実行中です
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く