フォロワー200が8万に 「人間味ある呼びかけ、ツイッターならでは」 「ソーシャルが一番情報が早いんです」 「ツイッターのウォッチは、災害報道に欠かせない」。そう話すのは、東日本大震災時のNHK生活情報部のアカウント(現在はNHK生活・防災 @nhk_seikatsu)でつぶやき、いまも発信を続ける現NHK報道局ネット報道部の山下和彦チーフ・プロデューサーだ。ツイッター誕生から10年。震災をきっかけに、ソーシャルメディアを使い始めた災害報道は今、どう変わってきているのかを尋ねた。 フォロワー200が8万に ――震災時のツイッター発信は、反響が大きかったようですね。 「生活情報部ツイッターは2011年3月4日に始めたのですが、最初はフォロワーが200人程度でした。震災後は最初の1週間で8万人まで増え、ニーズを感じました」 「当時は、津波が押し寄せてきたような衝撃映像はもう流さなくていいとか、
「報道のツールになりうるな」 「癒やしとインフラ、替えが効かないツールに」 「『困っている』、勝手に動いてくれた」 記者会見などの状況を中継する独自の手法が「tsudaる」とも呼ばれるジャーナリストの津田大介さん(@tsuda)。自分が出席した審議会を自分で中継し、ツイッターの可能性に気付いたそうです。「インフラ」と「癒やしツール」として定着したツイッター誕生から10年。その後、原発危機を伝える官邸や東電の会見も「tsudaら」れました。 「報道のツールになりうるな」 ――中継を始められたのは、どんなきっかけでしたか。 「始めたのは2007年春、著作権の問題の審議会の委員だった時です。審議会で今日、方針として決まったら中間報告、最終報告に盛り込まれて、来年の2年後にこう変わる、という重要な日がありました。絶対報じてくれ、と思いました」 「でも傍聴席には人がほとんどいなかった。ノートパソコン
Journalist Jürgen Todenhöfer was guided through Isis by Muslim convert Abu Qatadah (pictured centre) and bodyguards. Photograph: © Frederic Todenhöfer 2016
困難を乗り越えてドイツへと辿り着いた難民たち。だがそのなかには、自らの意思で祖国へと帰ってしまう者も少なくないという。ドイツ誌の記者が、そんな難民の若者に密着し、胸の内に迫った。 100日後、夢の終わり アヤド・モハメドが、生まれ育ったイラクを出発してから、ちょうど100日が経っていた。 より良い人生を手に入れようとドイツにやってきた彼は、南部のシュヴァーベンジュラ山脈のふもとにある難民宿泊施設のホステルで荷物をまとめていた。 丘の上に立つホステルは、トウヒとブナの木に囲まれている。苔のにおいが漂い、耳を澄ませばヒワの鳴き声が聞こえる。でも、彼の頭のなかは、ここから逃げ出したいという思いでいっぱいだった。 3日後、モハメドはベルリンのクロイツベルク地区のショッピング街にある旅行代理店にいた。 イラク北部のクルド人自治区への航空便を専門に扱う店だ。ポケットには、ベルリンのテーゲル空港からクル
東京電力福島第1原発事故で、全住民が村外避難を余儀なくされた福島県葛尾(かつらお)村。帰還困難区域を除く避難指示解除の日が5日、6月12日と国から方針が示された。村の半数の農家が戦後に入植した開拓農家ともいわれ、強い愛着を持ち続ける人が少なくない。アンケートに答えた世帯の半数近くが戻りたい意向で、自らの手で土地を切り開いた高齢者も多い。大事な土を汚された怒りを抱えながら、開拓精神で再び立ち上がろうとする被災者もいる。【土江洋範】 「血のにじむような思いで切り開いた土地を、捨てるわけにはいかねえんだ」。葛尾村の被災者が多く住む同県三春町の仮設住宅。「なぜ帰るんですか」。記者が問いかけると、岩間政金(まさかね)さん(90)は淡々と答えた。 岩間さんは、避難指示解除準備区域にある大放(おおはなち)地区の畜産農家。仮設住宅から毎日、車で約30キロ離れた村に通う。避難が解除されれば自宅に戻り、肉
フィリピン最高裁が米軍の事実上の再駐留を認める「比米防衛協力強化協定(EDCA)」について合憲判決を下した。フィリピンはどのように米軍を撤退させ、なぜ今、受け入れるのか。アメリカ・フィリピン・日本の3カ国にわたる国家、社会関係史を研究する一橋大学社会学部教授の中野聡氏と、海洋安全保障の専門家、獨協大学外国学部教授の竹田いさみ氏が解説する。TBSラジオ荻上チキSession-22 2016年01月14日放送「米軍がフィリピン再駐留へ。その歴史的背景とは?」より抄録。(構成/大谷佳名) ■ 荻上チキ・Session22とは TBSラジオほか各局で平日22時〜生放送の番組。様々な形でのリスナーの皆さんとコラボレーションしながら、ポジティブな提案につなげる「ポジ出し」の精神を大事に、テーマやニュースに合わせて「探究モード」、「バトルモード」、「わいわいモード」などなど柔軟に形式を変化させながら、番
積み上げられたフレコンバッグの山。避難指示解除後の帰還を考える住民からは「早く片付けてほしい」との声が上がる=飯舘村 「何が何でも『1ミリシーベルト以下』『0.23マイクロシーベルト以下』にこだわる風潮ができてしまった」。放射線安全フォーラムの理事を務める放射線の専門家、多田順一郎(65)は、除染の目標を巡り、疑問を投げ掛ける。 長年、理化学研究所(理研)などで放射線管理の仕事に従事した多田は2011(平成23)年の原発事故発生を受け、とっさに「除染が必要だ」との思いがよぎった。事故直後から県内に入り、除染などの放射線対策にアドバイザーとして関与している。 多田は専門家として「原発事故前より線量が高くなったのは確かだが、そのことが必ずしも健康に影響があることを意味しない」ということを理解してほしいと、ずっと考えてきたが、県民にうまく伝える方法が見つからない。 本県復興の前提となる除染は、現
今そこにある危機 ブリュッセルテロの犯行グループは、原子力施設への襲撃計画も企てていた Yves Herman-REUTERS 昨年のパリ同時多発テロに続いて起きた先月のブリュッセルの連続テロでは、犯行グループが別のテロ計画も企てていたことがわかっている。注目すべきは、原子力施設への襲撃計画だ。テロで自爆死したうちの2人が、原子力施設に勤める技術者の動向を調べていたことが判明している。 実は、今回のテロの前に、ベルギーの原子力関連施設がサイバー攻撃を受けていたことはあまり知られていない。2016年に入ってから、ベルギーの連邦原子力管理庁のネットワークが何者かにハッキングされ、システムが一時的にダウンする事態が起きていたのだ。 ハッカーの正体は今もわかっていない。この一件は大事にいたっていないが、専門家らは非常に危険な兆候だとして懸念の声を上げている。 現在、世界では原子力施設をはじめとする
九州大准教授 井上武史 フランスのオランド大統領は昨年11月のテロの3日後、上下両院を集めた合同会議で、非常事態に関する規定を憲法に盛り込む「憲法改正」を目指すことを表明した。だが、上下院の議論はまとまらず、今年3月30日、オランド大統領は憲法改正を断念すると明らかにした。背景に何があるのか。そこから日本は何を学べるのか。フランスの憲法に詳しい井上武史・九州大准教授に聞いた。 エッフェル塔の周囲をパトロールするフランス軍の空挺部隊=3月30日、ロイター フランスの憲法改正の議論は、最後は政争で決まってしまいました。 オランド大統領が提案した憲法改正案には、「非常事態」の規定と合わせて、二つ以上の国籍を持つ人がテロ関連の犯罪に関わった場合にフランス国籍を剝奪(はくだつ)するという「国籍剝奪条項」が盛り込まれていました。この国籍剝奪条項への賛否をめぐって、与党の社会党も分裂しました。 国籍剝奪
事故から30年を迎えるチェルノブイリ原発。放射性物質の飛散を防ぐため、現在もコンクリートの石棺で覆われている〔photo〕gettyimages 文/森本麻衣子(カリフォルニア大学バークレー校) ある被災者の戦い 1996年のある日、ウクライナの首都・キエフの郊外にある放射線研究センター(仮名)にリタ・ドュボアが入院してくる。 56歳のリタは、かつてチェルノブイリ原子力発電所の中央ゲートで守衛として働いていた。1986年4月26日の爆発事故があった翌朝に出勤し、防護服も与えられないまま、数百メートル先で原子炉が粉々に崩れ落ちていくのを見たという。 1996年のこの時点で、リタはウクライナで定められた障害者二級のステータスを持っていた。ひと月に米ドル換算で約75ドルの障害者年金を受け取って生活しているが、その半分が医療費に消えるという。 このときの入院は、事故の直後に急性放射線症(ARS)の
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エドワード・スノーデン氏「史上最大のリークだ」。世界の大富豪たちの金融取引を記した「パナマ文書」が流出2016.04.05 17:557,599 渡邊徹則 世界が持ち切り。 パナマにある、Mossack Fonsecaという法律事務所。租税回避地、いわゆるタックスヘイブンへの法人設立代行において、世界で4番目の大きさを誇るこちらの事務所から、先日、とんでもない情報がリークされました。 内容は、世界中の著名人たちが、主にタックスヘイブンにてどのように資産監理していたかを示すもの。名を連ねているのは、政治家や経済人、著名スポーツ選手など、いわゆる「世界トップの大金持ち」たちです。 あのスノーデン氏をして「データジャーナリズム史上最大のリーク」と言わしめた今回のリーク。そのデータ容量は2.6TB、ファイル数は1150万件にも及ぶとのこと。これは、ジュリアン・アサンジ氏によって設立されたウィキリー
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