【内山修】東芝が30日発表した2013年9月中間決算は、半導体事業の営業利益が1137億円と前年同期のほぼ4倍に増え、過去最高だった。スマートフォン向けの半導体「フラッシュメモリー」の販売が好調だった。テレビやパソコンなどデジタル機器は、海外生産による円安の影響もあって192億円の営業赤字で、対照的な結果だった。 半導体の好調に引っ張られ、全体の売上高も3兆392億円と前年同期より13・2%増えた。一方、再建中のテレビ事業のリストラ費用や孫会社の不正経理による約94億円の損失などで純利益は同14・4%減の215億円だった。 半導体事業は「下半期に大幅な下落はない」(久保誠副社長)と見ており、2014年3月期の業績予想を引き上げた。従来予想と比べて売上高は2千億円増の6兆3千億円、営業利益は300億円増の2900億円。純利益は1千億円のまま据え置いた。