「歴史というものはない。歴史家がいるだけだ」──G. K. チェスタトン 「過去の事実を研究する前に、歴史家を研究せよ」──E. H. カー 歴史家といえば、どんな人物をイメージするだろうか。 黄ばんでかび臭い史料の山に埋もれ、ぶ厚い眼鏡ごしに、眉間にしわ寄せながら文字を追うおじいさん? ほかには? 多様なイメージは、あまり、いやほとんど思い浮かばないかもしれない。 だが「歴史」とは、多様な思想と洞察力と想像力をもった「歴史家」たちが紡ぐ物語だ。 歴史家たちの解釈が変われば、歴史も変わる。歴史の教科書も変わる。 現代に生きる私たちもじつは、歴史家たちから多大な影響を受けている。 私たちは歴史家自身にもっと注目する必要があるのだ。 そこで本特集では、エマニュエル・トッド、ユヴァル・ハラリら、第一線で活躍する5人の歴史家にスポットライトを当てる。 そして、彼らの紡ぐ歴史のみならず、その洞察力を
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