日本機械学会「機械遺産」 機械遺産 第18号/MECHANICAL ENGINEERING HERITAGE NO.18 コマツブルドーザーG40(小松1型均土機)は、日本のブルドーザーの元祖である。 第二次世界大戦中、空港基地建設などの目的で、国から重土工機械の生産要請があった。これに応えるため、すでに開発・製造していたガソリン機関トラクターの前方に、押土用のブレードを装着するという改造により誕生したのが、国産初のブルドーザーG40である。1943(昭和18)年当時のブルドーザーの作業機は、米国製でもケーブル式が主流であったが、本機は油圧方式を採用しており、非常に画期的であった。 コマツテクノセンタ(静岡県)に展示されている現存機は、戦中フィリピンで稼働し、終戦後、米国の接収で海中に投棄されたが、のちに引き揚げられ、オーストラリアの農場で使用されていたものである。1979(昭和54)年