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ブックマーク / kenmogi.cocolog-nifty.com (46)

  • 茂木健一郎 クオリア日記: バカになればいい。賢くなればいい。バカになることと、賢くなることは、きっと同じなのだ。そこに生命の運動がある限り。人間である限り。

    バカになればいい。賢くなればいい。バカになることと、賢くなることは、きっと同じなのだ。そこに生命の運動がある限り。人間である限り。 先日、夏目房之介さんと対談したとき、興味深いやりとりがあった。周知のように、漱石は凄まじいまでの秀才。それが、留学先のロンドンで精神を病んで、日に帰り、ふとしたきっかけで書いた『吾輩はである』で開放された。小説を書くというたのしみに目覚めた。 それからの漱石の人生は、いうなれば、いかにバカになっていくかということだった。そうじゃないと、人間の苦しみや、悩みや、存在することのやり切れなさなど書けない。学問の塔に籠もっていては、小説に魂を入れることができない。 ステキだな、バカになるということ。 そしたら、房之介さんがいたずらっぽく言った。ぼくは、マンガが好きで、マンガばかり書いていて、大秀才だった漱石とはまったく逆のスタート地点だけど、それを突きつめたら、マ

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    molvisp 2011/05/06
  • 茂木健一郎 クオリア日記: 京都大学等におけるカンニング事件について

    今回の京都大学をはじめとする入試における「カンニング事件」は、いろいろな意味で心が痛む。 京都大学が被害届けを出し、「偽計業務妨害罪」でカンニングをした学生が逮捕されるに至ったことに、強い違和感を覚えるものである。 その理由の第一は、「大学の自治」、「学問の自由」にある。 入学者をどのように選考するか、という問題は、「大学の自治」の根幹にかかわるものと考える。どのような資質を持った人から、大学を構成するかということは、大学における学問、研究、教授の基礎をなすものであり、大学が、もっとも大事にしなければならない点である。 1952年の「東大ポポロ事件」に見るように、かつては、大学の自治はもっと大切にされ、さまざまな議論があったと思う。今回の事件において、京都大学の関係者が「被害届け」を出してしまったことは、「大学の自治」の点から疑問である。日の大学が、大きく変質してしまったことを感じる。

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    molvisp 2011/03/04
  • 茂木健一郎 クオリア日記: 田中角栄氏に関しての連続ツイート

    昨日深夜の田中角栄氏についての連続ツイートを、ここにまとめて掲載します。 茂木健一郎 金曜またぎの深夜でもあるし、帰って来ながらいろいろ考えたので、いつもは朝やる連続ツイートを、もう少ししたらやりたいと思います。 角栄(1)あれは数年前だったか、学生たちとカラオケをしている時に、「まあ、その〜国民のみなさまにはですね、まあ、その〜」と田中角栄のものまねをしたら、誰もわからなかった。昭和を象徴するあの人のダミ声を知らない世代が生まれてきているのだと知り、ショックだった。 角栄(2)その頃から、なぜか、田中角栄さんのことが気になった。最近になって、いろいろな意味で田中さんと比較される小沢一郎さんについての、マスコミの報道ぶりを見ていて、なぜ角栄さんのことが気になっていたのか、わかった気がする。角栄さんは、私たち日人にとって、一つの「宿題」なのだ。 角栄(3)田中角栄さんは、高等小学校と中央工

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    molvisp 2010/09/06
  • 茂木健一郎 クオリア日記: 愛国心について

    子ども 「先生、愛国心について、どう思いますか? 先日、学校の先生が教えてくれたのですが。」 先生 「自分の生まれた国を、愛するということだ、って習っだろう?」 子ども 「ええ。先生には、愛国心はありますか?」 先生 「それは、あるよ。自分の生まれた国を愛するのは、人間として自然な気持ちだからね。」 子ども 「それじゃあ、愛国心って、いいものなんですね?」 先生 「そりゃあ、そうさ。一方で、イギリスの文学者、サミュエル・ジョンソンの、『愛国心とは、ならず者の最後の砦である』(Patriotism is the last resort of a scoundrel)という言葉もある。」 子ども 「ならず者!」 先生 「サミュエル・ジョンソンは、とても頭の良い人で、愛国心が、間違った使われ方をすると、とんでもないことになると警告したんだね。」 子ども 「ふうん。愛国心って、難しいんですね。」

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    molvisp 2010/06/04
  • 茂木健一郎 クオリア日記: ○○は脳に良いですか?

    いろいろな方とお話していて、良く聞かれるのが、「○○は脳に良いですか?」という質問である。 ○○をべるのは脳に良いですか? 朝○○をするのは脳に良いですか? メディアの中で、「○○は脳に良い」という言い方がしばしば見受けられるので、一つの思考の型として流布しているのだろうと思われる。しかし、科学的には、「○○は脳に良い」という言明には、あまり意味があるとは言えない。 だから、私は、このような質問をされると、一瞬絶句して、それからどのように答えようかと、一生懸命言葉を探す。 なぜ、科学的には、「○○は脳に良い」という言い方をしないのか。きちんと説明をする必要があるように思う。 「○○が脳に良い」という言い方の背景にある考え方は、科学的な言葉におきかえれば、脳の状態について、ある評価関数があって、○○によってその「数値」が上がるということを意味する。 たとえば、「朝チョコレートをべるのが脳

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    molvisp 2010/04/25
  • 茂木健一郎 クオリア日記: 選んだ5句のうち2句は

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    molvisp 2009/12/04
  • 茂木健一郎 クオリア日記: 日高敏隆先生

    日高敏隆先生の訃報に接し、 深い哀しみの思いに打たれました。 思えば、小学生の時から 蝶の研究をして学生科学展などに 発表していた私が、日高先生の 『蝶はなぜとぶか』に出会って、 動物行動学の面白さに目覚めたのでした。 以来、日高先生の著作をたくさん 読んで、育ちました。 大学院生の時には、日高先生が翻訳された 『鼻行類』に見事に「かつがれ」、医学部図書館に わざわざ「掲載論文」を探しに行ったりしました。 そのように、たくさんのものを受け取った 日高先生に、図らずもお目にかかり、 いろいろとお話する機会を得たのは、 人生における何よりの僥倖でした。 東京や京都にて、お話をうかがうことを 重ねたのです。 とりわけ、 昨年の夏、日高先生とコスタリカにご一緒に 旅行した経験は、生涯の宝ものと なりました。 ジャングルのさまざまな生きものを見て、 子どものように目を輝かせていた 日高先生のご様子を

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    molvisp 2009/11/24
  • 茂木健一郎 クオリア日記: やわらかな光につつまれて

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    molvisp 2009/03/26
  • 茂木健一郎 クオリア日記: 一足先に

    赤坂のTBSにて、取材を何件か受ける。 ラジオ「ストリーム」で、小西克哉さん、 松ともこさんとお話しする。 ロックフィールド の東京事務所で、社長の岩田弘三さんと対談する。 「傷だらけのマキロン」こと、牧野彰久 さんと落ち合って、林望さんとの対談のゲラをいただく。 牧野彰久氏 ソニーコンピュータサイエンス研究所社長の 所眞理雄さんのご自宅で、 『オープンシステムサイエンス』 の出版を記念する会。 おいしいご飯やワインをいただき、 議論をして、楽しい時間を過ごした。 投稿中の柳川透くんの論文に ついての返事があり、小さな点の修正後受理される 見込みに。 柳川くんに電話したら、 「リジェクトされる夢を何回も見ていたので、 当にほっとしました」と声が弾んでいた。 柳川くんも、もう少ししたら 「博士」となるだろう。 よかったね、柳川くん! 一足先に、桜がほころんだ。 柳川透氏 「無知の知」は

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    molvisp 2009/02/19
  • 茂木健一郎 クオリア日記: チェンジ

    オバマ大統領はさっそく就任初日から 政策実行を開始した。 イラクからの撤退の準備検討作業を 指示するとともに、キューバの グァンタナモ収容所の閉鎖へ向けての プロセスを始める。 「チェンジ」がこれからどのように 実体化していくのか、 清新な思想が行動へと変換されて いくそのプロセスが楽しみである。 中学生や高校生の頃、私は 「チェンジ」が好きで、 よく自分で勝手に「明日からはこうする!」 と宣言して実行していた。 三日坊主で終わることも多かったけれども、 「これから何かが変わっていく!」 という感覚は、私たちを独特な 時間の中に投げ込む。 たとえ、「バブル型」の 一時的に上がって下がるタイムコースを 辿ったとしても、人も国家も、 時には「チェンジ」の奔流の中に 投げ込まれた方がよい。 そうすることで、 世界に対する「目垢」が落ちるのだ。 日経サイエンス編集部にて、 進化生物学がご専門の 三

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    molvisp 2009/01/22
  • 茂木健一郎 クオリア日記: 誰もが不可能だと思っていたことが

    バラック・オバマ氏が アメリカ大統領に就任した。 あれほど弁舌巧みなオバマ氏が、 宣誓の言葉を発するのを 詰まってしまったのは、 さすがに緊張していたの だろうか。 続く演説はさすがだった。 よどみなく、言葉を連ねる。 歴史が刻まれた。 オバマ大統領、おめでとう! アメリカは動いた。 今度は、日の番だ。 ______________ サンデー毎日連載 茂木健一郎 「文明の星時間」 第41回 典型的な地球人(全文) バラック・オバマ氏がアメリカ大統領選に勝利して、第44代大統領になることが決まった。 アフリカアメリカ人としての初の快挙。「私には夢がある」という名演説で多くの人に勇気を与え、ノーベル平和賞を受けたマーティン・ルサー・キング牧師が公民権運動のさ中に凶弾に倒れたのが1968年。それから40年経って、アメリカ社会において少数派だった人たちの夢が、ついに実現した。 いや、そうではな

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    molvisp 2009/01/21
  • 茂木健一郎 クオリア日記: 感覚に対する態度

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    molvisp 2009/01/19
  • 茂木健一郎 クオリア日記: 憲政の常道

    朝日カルチャーセンター。 林春男さんに防災の話をうかがう。 たいへん興味深かった! 終了後、打ち上げ。 新年会をかねて。 オバマ大統領の就任が近い。 そのお祝いと、日政治状況をよく するためのエールとして、 サンデー毎日連載『文明の星時間』 第45回の全文を掲載いたします。 (連載第1回〜第40回は、もうすぐ 毎日新聞社から単行として発行される 予定です) ______________ サンデー毎日連載 茂木健一郎 「文明の星時間」 第45回 憲政の常道 世に「地位が人を作る」と言うが、確かにそういうことはある。能力というものは、最初から定まっているわけではない。ある程度の素質さえあれば、あとはチャンスさえ与えられば人は伸びる。 とりわけ、政治においては、「地位が人を作る」という側面が大きい。あるいは「地位が政策を作る」と言い換えても良い。与党、野党の間の差異は、必ずしも政策のそれに

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    molvisp 2009/01/18
  • 茂木健一郎 クオリア日記: 2005年1月

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    molvisp 2009/01/09
  • 茂木健一郎 クオリア日記: 新春TV放談2009

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    molvisp 2009/01/04
  • 茂木健一郎 クオリア日記: ニーチェの言葉

    どこで読んだのか、ニーチェの 書いたものの中に、「古代ギリシャの人にとっては、 『専門』という言葉には意味がなかった」 という文章があって、高校生くらいの時に とても感激したのを覚えている。 「専門」などということは、そもそも ないのだと思っている。 たまたま、ある分野の活動を長年にわたって やっていて、その結果精しくなっている ということはあるかもしれないが、 人間としての存在がそれに限定される はずもない。 だから、「脳科学者としてどう思いますか」 とか、「脳科学者としての見解を聞きたい」 などと聞かれると、以前は時折 むかっ腹を立てていたものだった。 何だか、ある特定の目的のために 自分が使われているような 気がしたのである。 最近では、割り切っている。 世間というものは、そもそも、ある個人を 判別する時に特定の旗を立て、それで 認識したがるものである。 自分だって、他人に対してそう

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    molvisp 2009/01/04
  • 茂木健一郎 クオリア日記: 驚異なんて

    情熱は大切だけれども、それは情熱自体に あこがれて導かれるわけではない。 なにかこの上なく具体的なものとの出会いによって、 人は情熱を知るのである。 私は子どもの頃自然を愛することを学んだが、 抽象的な概念としての「自然」にあこがれたのではない。 蝶という、具体的な生きものの印が 心の中に刻まれたがゆえである。 「科学者」とう抽象的な存在になろうと 思ったわけではない。 小学校5年生の時に伝記を読んで、 アルベルト・アインシュタインというたった 一人の生涯と事蹟に「感染」したのである。 具体に感染しなければ、情熱など 生まれない。 当に、たったこれだけという、 きわめて具体的なもの。 情熱的にになりたいなどと、抽象的な 泡を吹いていても仕方がない。 世間がこれがいいと言うから、自分でも それがいいと思うなどという人は情熱の 姿がぼやける。 自分が命がけでそれを追うことのできる、 たった一

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    molvisp 2009/01/01
  • 茂木健一郎 クオリア日記: 名人の手の震え

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    molvisp 2008/07/28
  • 茂木健一郎 クオリア日記: マルチチュード

    アントニオ・ネグリ氏との 共著『帝国』、『マルチチュード』 で知られるマイケル・ハート氏と お話しする。 ハート氏は、大学院に在学中、 当時亡命中だったアントニオ・ネグリ氏 と会うためにパリに趣き、 5年間ネグリ氏を中心とする思想家 たちと過ごした。 「5年のギャップイヤーがあったのですね。」 と言うと、 「大学で教える今の方がギャップイヤーだ」 と笑う。 ハートさんが教授をつとめるデューク大学は、 「南のハーバード大学」と言われる。 「逆に、ハーバードの方を北のデュークと 言ったらいいじゃないですか」 と言ったら、ハートさんは、 「いやあ、なかなかそういうわけにも いかないんだよ」と言って笑った。 「マルチチュード」とは、中央的な 制御が及ばない、沢山の主体を指す。 ジェームズ王欽定訳の聖書の中にも 登場するこの言葉。 脳と身体の関係で言えば、身体には、 中枢である脳のコントロールが及ば

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    molvisp 2008/06/28
  • 茂木健一郎 クオリア日記: 脳を活かして生きる

    Lecture Records 茂木健一郎 脳を活かして生きる Lecture 1 音声ファイル(MP3, 63.4MB, 69分) Lecture 2 音声ファイル(MP3, 62.2MB, 67分) 質疑応答 音声ファイル(MP3, 58.3MB, 63分) とやま夏期大学 立山国際ホテル 2007年8月4日 http://www.kitanippon.co.jp/pub/ad/2007/kakidaigaku/ » 性格 トラックバック 鈴木正和 (すずきまさかず) ブログ日記  文学の痛みと感動 性格は、いつ、どこでつくられるのだろう? こればかりは、意識しても、変えられない。 行動のパターンや習慣は、意識して、 変化させることも出来るのだけれど、 例えば、二者択一の状況になり、 そこまでは、いつも追い込めるのだけれど、 そして、そこまでの判断は、 自分でも強く納得できるのだけれど

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    molvisp 2007/08/05