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ブックマーク / ikedanobuo.livedoor.biz (29)

  • 「半沢直樹」の不在 : 池田信夫 blog

    2013年09月23日01:42 カテゴリその他 「半沢直樹」の不在 ちょっと前に事中に30分ぐらい見ただけでアホらしくなって見てなかった「半沢直樹」について、ツイッターで藤沢数希氏が「何が面白いかわからない」と書いているので「私もそう思う」と書いたら、すごい反響がきてびっくりした。 そこで念のため、そのとき録画したビデオを早送りで見たが、印象は同じだ。原作はバブル期の話で、それを現代に舞台を移しているのだと思うが、今どきあんな単純な不良債権でメガバンクが大騒ぎになるはずがない。90年代に私も不良債権の現場をたくさん取材したが、最大の違いはドラマのように個人の責任は問わないということだ。 原作者は元銀行員だから、それを知って脚色していると思うが、日の会社では不祥事の責任は関係者全員で負うのだ。もちろん実際には責任者がいるが、それは外部にはわからない。90年代に100兆円もの不良債権が出

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    molvisp 2013/09/23
  • なぜ日本は誤解されるのか : 池田信夫 blog

    2013年02月07日10:45 カテゴリ法/政治 なぜ日は誤解されるのか 今週のニューズウィーク日版の特集は、海外のメディアが日の「右傾化」を騒ぎ立てている原因を論じている。先日のNYタイムズもそうだし、Economistも「安倍晋三首相が指名した恐ろしいまでに右傾的な内閣は、この地域にとって悪い兆しだ」という。 私もきのうNoah Smithに「なんでこういう変な噂が流れているのか」と質問したら、彼は「渋谷の街宣車が原因じゃないの」と言っていたが、ニューズウィークの答は「中韓が激しく反日宣伝をしているのに、日の外務省が誤解を解く努力をしないから」。 私もそう思う。欧米人はアジアの細かい事情は知らないが、日軍がアジアを侵略したことぐらいは知っているから、中韓が「日は右傾化した」と騒ぐと、それを信じてしまう。これはカーネマンのいう利用可能性バイアスだ。 そういう誤解の典型が、こ

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  • 自由報道協会の解散について : 池田信夫 blog

    2013年04月01日00:00 カテゴリ冗談 自由報道協会の解散について きのう自由報道協会の理事会から、標記のような電子メールが届いたので、原文のまま掲載する。拝啓 池田信夫様(cc: 株式会社アゴラ研究所・NHNジャパン株式会社) 突然のお知らせで恐縮ですが、公益社団法人自由報道協会(代表理事・上杉隆)は2013年3月31日をもって解散致しました。 来なら全理事で決定すべきところですが、上杉代表理事が行方不明で連絡が取れないため、彼以外の11人の理事で理事会を開いて協議した結果、「協会にはもう活動実態がなく、財政的にも存続不可能になった」との意見が多数を占めたため、理事全員が辞任し、会としての活動を休止することを決定致しました。 しかし解散の最大の原因は財政問題ではなく、先日辞任した畠山元理事が述べているように、上杉氏についての数々の疑惑に彼が一度も答えなかったことです。上杉氏が昨

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    molvisp 2013/04/01
  • 原発の被災者は帰宅させよ : 池田信夫 blog

    2011年11月03日00:12 カテゴリエネルギー 原発の被災者は帰宅させよ 先ごろ来日したオックスフォード大学のアリソン名誉教授の動画が、ニコニコ動画とYouTubeで公開された。要旨は次の通り:被災地に見られたのは被曝の恐怖だ。問題は被曝自体ではなく、被曝の恐怖によるストレス。これはICRPの勧告が誤っている。 冷戦時代には、人々の被曝をできる限り低くすることが目的で、自然界のレベルになるべく近づけることが重要だった。今は深刻なリスクなしにどこまで高い放射線が許されるかが問題。 場合によっては、それは現在の1000倍ぐらい高い。被曝限度を今より高くすれば帰宅できる。避難している人々は全員帰宅すべきだ。 日政府はICRPに従って年1~20mSvを基準にしているが、これはバカげた低い基準だ。毎月100mSv、つまり年1200mSv、現在の1000倍が適切だ。ICRPの勧告を変えることが

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    molvisp 2011/11/03
  • TPP参加による消費者の利益は生産者の損失より大きい : 池田信夫 blog

    2011年10月29日13:43 カテゴリ経済 TPP参加による消費者の利益は生産者の損失より大きい きのうの記事に同じような質問が多いので、まとめてお答えしておく。これはクルーグマンの教科書の上巻255ページの説明を簡略化したものだ。厳密な説明は複雑になってわかりにくいので、ここでは国内の需要関数と供給関数が世界の平均に等しいと仮定した。 輸入品は何でもいいが、ここでは牛肉としよう。その世界の市場価格を1000円とすると、今は38.5%の関税がかかっているので、輸入価格は1385円になる。この価格で消費者は、1ヶ月に700gの牛肉をうとすると、世の中には1385円以上払ってもいい消費者がいるので、彼らはその効用(需要曲線)から価格を引いた利益(消費者余剰)Aを得る。これに対して国内の牛肉生産者は、価格から費用(供給曲線)を引いたB+Dの利益を得る(ここでは国内業者だけを考えるので関税収

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    molvisp 2011/10/31
  • 携帯電話は原発より危険だ : 池田信夫 blog

    2011年06月01日10:40 カテゴリエネルギー 携帯電話は原発より危険だ CNNの報道によれば、WHO(世界保健機関)は携帯電話を発癌物質に指定した。携帯ユーザーが脳や聴神経の腫瘍にかかるリスクがあることが判明したためだ。携帯電話から出る電波に発癌性があるという研究結果はこれまでにも出ていたが、国際機関が公式に認めたのは初めてである。 これは原理的には十分ありうることだ。放射線(ガンマ線)にも紫外線にも発癌性があることが知られており、電子レンジで料理ができるのだから、電磁波が脳に影響を及ぼすのは当然である。CNNはこう報じている:The European Environmental Agency has pushed for more studies, saying cell phones could be as big a public health risk as smoking

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    molvisp 2011/07/18
  • 政府は東電を救済するな : 池田信夫 blog

    2011年03月23日08:43 カテゴリエネルギー 政府は東電を救済するな 福島第一原発事故による損害と補償で、東電が企業として存続できるかどうか疑問になってきた。銀行は1兆円以上の協調融資をする予定で、政府も援助を検討している。原子力損害賠償法では、電力会社の賠償の限度額を1200億円と定め、それ以上の損害については政府が一部を補助することになっているが、今回のような巨額の賠償は想定されていない。1兆円を超えるともいわれる損害を納税者が負担することは、国会の同意を得られないだろう。 福島第二や女川などの原発が無傷だったのに、福島第一だけが致命的な事故を起こしたのは明らかに東電の過失である。特にJBpressにも書いたように、1号機と3号機の原子炉建屋が破壊されて大量の放射能を外気に放出したのは、経営陣の失敗である。また4号機の使用ずみ核燃料が火災を起こしてから冷却水の停止に気づくなど、

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    molvisp 2011/03/24
  • 「男系男子」の天皇は藤原氏の傀儡政権 : 池田信夫 blog

    2011年02月27日09:51 カテゴリその他 「男系男子」の天皇は藤原氏の傀儡政権 島田裕巳氏の「国民は悠仁天皇より愛子天皇を望んでいる」という記事が話題を呼んでいる。批判する人は相変わらず「男系の皇統」を根拠にしているが、これは明治時代に井上毅のつくったフィクションであり、江戸時代までそんな伝統はなかった。 天皇家の系図がたどれるのは継体天皇からだが、『日書紀』は継体を垂仁天皇の女系の8世の子孫としている。持統天皇の女系の孫が文武天皇、元明天皇の女系の娘が元正天皇、元正天皇の女系の甥が聖武天皇である。 天皇家の系図(赤は女帝) 男系の皇統を主張する人は、女帝は男系で継承する中継ぎだったというが、それは逆である。少なくとも持統の時代までは、女系(あるいは双系)で継承するのが筋だった。それは持統の時代に編纂された『古事記』で、アマテラスが女神であることからもわかる。そのモデルは持統天

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    molvisp 2011/03/04
  • マルクスとソーシャルメディア : 池田信夫 blog

    2011年01月30日21:49 カテゴリIT経済 マルクスとソーシャルメディア 先週のUstream中継でも議論したことだが、今のマスコミが広い意味でのソーシャルメディアに支配的な地位を譲ることは、遅かれ早かれ避けられない。しかし問題は、それによって今より大きなメディア産業ができるのかということだ。私はたぶんできないと思う。 その理由は、従来のメディアはそのインフラ独占によって高い利潤を上げてきたが、ウェブは非常に競争的なので、高い価格が設定できないからだ。たとえば、かつてNTTの電話の売り上げは年間6兆円だったが、今は2000社以上のISPを合計しても8000億円ぐらいだ。しかしそこを流通する情報の量は何万倍にもなり、ウェブを利用する情報サービス全体の付加価値は数十兆円にのぼる。このような知識の外部性は成長理論で全要素生産性として知られているが、逆説的なのは資主義のエンジンが市場を通

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    molvisp 2011/02/01
  • 日本の会社はなぜ転勤が多いのか : 池田信夫 blog

    2011年01月15日12:10 カテゴリ経済 日の会社はなぜ転勤が多いのか きのう「たかじんのそこまで言って委員会」という東京では見られない番組で話題になったことだが、放送に出るかどうかわからないので、ちょっとメモしておこう。 日政治報道が「政局報道」でしかないのは丸山眞男以来、指摘されていることだ。その一つの原因は政治が政策で動いていないからだが、もう一つは記者が政策を理解していないからだ。記者クラブのローテーションは半年単位で、1~2年でクラブを転々とし、5年ぐらいたったら地方に転勤する。40歳すぎると管理職になるので、取材しているのはほとんど政治に素人の30代のサラリーマンなのだ。 これはマスコミだけではなく、日のほとんどの会社と同じだ。日人は転勤というのは当たり前だと思っているだろうが、外資ではトップクラスの幹部を海外法人に派遣するような戦略的な人事にしか見られない。I

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    molvisp 2011/01/15
  • 途上国化する日本 : 池田信夫 blog

    2010年12月23日22:12 カテゴリ経済 途上国化する日 いま「イノベーションの法則」というメールマガジンの連載をにまとめているのだが、関連する文献を読んでいるうちに、だんだんわからなくなってきた。日が高度成長を遂げた原因は、トヨタ生産方式などのイノベーションだということになっているが、最近の実証研究ではトヨタの工程はフォードのまねらしい。「日的経営」がすぐれているという神話も否定され、高度成長は技術移転と人口増加と人口移動でほぼ説明がつく。 特に90年代以降の日の長期停滞を考える場合、イノベーションでそれを解決するというのは絵空事だろう。成長理論でいうイノベーションは、生産可能フロンティア上で生産しているとき、そのフロンティアをさらに上げることだが、ワイルもいうように、経済がフロンティア上にあることはまれだ。途上国の問題は、さまざまな制約によってフロンティアからはるかに

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    molvisp 2010/12/25
  • ソニーはなぜ没落したのか : 池田信夫 blog

    2010年12月17日11:42 カテゴリ経済 ソニーはなぜ没落したのか きのうは佐々木俊尚氏のつぶやきに端を発して、ソニーたたきで盛り上がったようだが、ソニーストアの対応ブラウザがIE6/7だというだけで「ソニーは死んだ」というのは大げさだろう。ソニーの症状は創業60年以上たった企業としては普通の大企業病で、他の大企業に比べて特にひどいわけではない。むしろ、まだ多くの人がソニーにこれだけ期待しているのは立派なものだ。 ただ辻野晃一郎氏も指摘するように、出井社長時代に採用されたアメリカ的な経営体制がガバナンスを混乱させた。以前の記事でも書いたように、「コテコテの日企業」であるソニーに形だけ「株主資主義」を持ち込む一方、抜改革をしないで900以上の連結子会社を温存した出井氏が、ソニーをだめにした主犯である。 私は20年以上ソニーの株主として見てきたが、ソニーがイノベーターだったのはプレ

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    molvisp 2010/12/18
  • 魯迅の嘆き : 池田信夫 blog

    2010年10月02日21:19 カテゴリ科学/文化 魯迅の嘆き 尖閣問題をめぐってナショナリズムが沸騰しているが、中国の非常に政治的な対応をみていると、私は魯迅を思い出す。特に「阿Q正伝」(青空文庫でも読める)には、彼の母国への痛切な思いがこめられている。 無名の主人公(かりに阿Qと呼ばれている)は、村では人々から軽蔑されている与太者だが、あるとき隣の村に「革命党」がやってきたと聞いてそれに便乗し、革命が何を意味するかも知らずに自分も革命党の一員だと吹聴して騒ぎ回り、村人から恐れられる。しかし結局、村には革命党はやってこず、阿Qは無実の罪を着せられて処刑される。 ここに描かれている中国の社会では、国家権力と個人が直結している。「革命派」かどうかで親子でも敵同士になり、どの党派に所属しているかが生命の問題になる。革命の意味を知らなくても、多くの村人が革命派になったら自分も革命派にならない

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    molvisp 2010/10/03
  • 「ネット世論」という幻想 : 池田信夫 blog

    2010年09月17日15:27 カテゴリメディア 「ネット世論」という幻想 ツイッターで「ネット世論なんて、ごく一部の偏ったサンプル」だと書いたら、意外に多くの反発があったので、自明のことだが書いておこう。 菅原琢氏も指摘するように、「ネット世論」なるものは、特定のウェブサイトに集まる人々が1人で何度もクリックできる人気投票で、データとしての信頼性はまったくない。かつての「麻生人気」も幻想だったし、今回の「小沢人気」も選挙結果には反映されなかった。これを「新聞社の調査もごく一部の声では?」と同列に置くのは、統計学を知らない妄言である。実際の選挙結果には後者のほうがはるかに近く、今回の代表選でもそうだった。 両者に大きな差があるのは、「ネット世論」にバイアスがあるからだ。たとえばニコニコ動画に小沢氏が出演したあとの人気投票で彼が78.5%を取ったのは、もともと彼に好意をもつ視聴者が小沢氏の

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    molvisp 2010/09/18
  • ニセ経済学の見分け方 : 池田信夫 blog

    2010年08月28日00:19 カテゴリ経済 ニセ経済学の見分け方 血液型やマイナスイオンからホメオパシーまで、世の中にニセ科学の種は尽きない。経済学は科学といえるかどうかあやしいが、ニセ経済学の類は多い。ニセ科学には、次のような特徴がある:複雑な現象を一つの原因で簡単に説明する 「**さえやればすべて直る」と万能の治療法を宣伝する 一見もっともらしい科学用語を使い、学界の権威を利用するリフレはこの3つの特徴を見事に満たしているが、もっとお粗末なのは「国債はいくら発行しても大丈夫」と称するバラマキ派である。日経ビジネスオンラインの三橋某の記事も、前半は磯崎さんも指摘するようにバランスシートの読み方を知らないで支離滅裂な話をしており、日語として意味をなしていない。 主要部分では、GDPギャップを「需要と供給のギャップ」と取り違えてトンチンカンな話をしている。以前の記事でも書いたように、G

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    molvisp 2010/08/28
  • 最悪の時はこれからだ : 池田信夫 blog

    2010年08月21日15:02 カテゴリ経済 最悪の時はこれからだ 来週の週刊ダイヤモンドの特集は「解雇解禁」。といっても解雇が解禁されたわけではなく、解雇規制を解禁せよというキャンペーンだ。内容は、当ブログでも論じてきたように、中高年のノンワーキングリッチを過剰保護する解雇規制(および司法判断)が若年失業率を高め、世代間の不公平を拡大しているという話である。 完全失業率は5%程度だが、今春の大学卒業生の「無業率」は2割を超える。さらに企業の海外逃避も加速し、パナソニックは新規雇用の8割、ユニクロは5割を海外で採用する。その原因の一つが、強化される一方の雇用規制だ。民主党政権の「雇用重視」の政策は、企業を海外に追い出す「カントリーリスク」になりつつある。 社内失業を奨励して労働保持を増やす雇用調整助成金は、一昨年の10億円弱から昨年は6000億円以上に激増した。このため潜在失業率は、経産

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    molvisp 2010/08/23
  • 人々はなぜグローバル経済の本質を見誤るのか : 池田信夫 blog

    2010年07月29日21:56 カテゴリ経済 人々はなぜグローバル経済の質を見誤るのか 内閣府官房審議官に起用されることになった水野和夫氏の代表作(2007年)。小野理論や神野理論とはまったく違う、ウォーラーステインの歴史理論にもとづいて超長期のグローバルな視野から日経済を見るものだ。 現代日の直面する問題は、17世紀以来の「長い近代」が終わり、主権国家にもとづく近代世界システムが終焉を迎えていることにある。特に新興国が低賃金によって先進国の製造業を駆逐し、それによる過剰貯蓄をアメリカが吸収して集中的に運用するグローバル不均衡が、世界経済の不安定要因だ――という書の指摘は、2008年の金融危機によって実証された。 「デフレ」といわれているのも、質的にはこうしたグローバル化による相対価格の変化である。サービスの価格が上がる一方、工業製品の価格は大きく低下しており、90年代以降、

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    molvisp 2010/07/30
  • 参院選で示された「暗黙の民意」 : 池田信夫 blog

    2010年07月13日02:59 カテゴリ経済 参院選で示された「暗黙の民意」 参院選の敗北で、財政再建に向けて動き出した民主党政権の動きは止まりそうだ。「増税の前にやるべきことがあるだろう」というお題目を唱えるみんなの党が躍進したこともあいまって、少なくとも次の総選挙までは消費税は封印されるのではないか。しかし今週の日経ビジネスでもシミュレーションしているように、世界最悪の財政状況で永遠に増税を先送りすることは不可能だ。 プライマリーバランス(PB)を2020年までに黒字化するという政府の控えめな目標を実現するだけでも、名目成長率が1.7%と想定すると歳入が21.7兆円不足する。これを消費税だけで埋めるとすると約10%の増税が必要だが、これはかなり楽観的な数字だ。ここ10年の名目成長率はほぼゼロなので、このままだと消費税を30%以上にしないとPBの黒字化は達成できない。 もちろん歳出を削

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    molvisp 2010/07/13
  • マルクスの疎外論 : 池田信夫 blog

    2010年07月05日00:43 カテゴリ経済 マルクスの疎外論 書のテキストはマルクスが26歳のとき書いた未定稿だが、1930年代に発見され、60年代後半の学生運動の時代に注目を集めた。従来の階級闘争を中心としたマルクスではなく、「労働者が資主義によって疎外される」という人間論が共感を集めたのだ。長谷川宏氏の新訳は、その若々しい雰囲気をよく伝えている。書を読むと、マルクスの疎外論が当節流行の「蟹工船」とか「プレカリアート」の類の「人間疎外論」とはまったく違うことがわかる。疎外(Entfremdung)とは「世の中から疎外される」といった日語とは無関係のヘーゲル的な概念で、「労働の生産物が、労働にとって疎遠な存在として、生産者から独立した力として登場してくる」(p.92)という意味だ。これは人間の能力が労働によって商品に対象化(外化)された結果であり、マルクスは疎外そのものを否定

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    molvisp 2010/07/05
  • 天皇制と2ちゃんねる : 池田信夫 blog

    2010年05月02日02:23 カテゴリIT経済 天皇制と2ちゃんねる きのうのニコニコ生放送は、「ネット上の誹謗中傷を考える」というテーマで、3時間もつのかな・・・と思っていたら、冒頭から田原総一朗さんが「私はネットはよくわからない」といって30分ぐらいで題を切り上げ、「天皇制は是か非か」といったすごい話題になった。そのとき、無理やり題に戻そうとして、私が「2ちゃんねるは天皇制の鏡像だ」と話したのが、意外に受けたので、ここで解説しておく。 昔のコラムで書いたように、2ちゃんねるのパワーの源泉は、会社に不満をもちながら、それを上司にはいえない平社員のストレスだと思う。そこでは、会社は定年まで脱出できない共同体として自分のアイデンティティでありながら、他方では組織の強い同調圧力がストレスの原因になっている。このように会社の求心力が強いのは、日が平和だったため国家の最高指揮官としての天

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    molvisp 2010/05/03