日本テレビが、Huluの日本での事業を買収するという発表が大きな話題を呼んでいる。この買収に対しては、好意的な意見と否定的な意見があるようだ。 好意的な意見ではテレビ局が変わってきたという見方であり、日本テレビを応援したいという声。否定的な意見にはHuluが日本テレビだけのコンテンツで占められるのではといったものや、テレビ局が動画配信サービスを潰しにかかってきた、といった陰謀論があるようだ。 私は日本テレビのネット戦略、マルチメディア対応を2010年頃から見てきており、幾つかは実際に担当者へ取材したりもしている。そこで、第三者の視点で日本テレビのHulu買収について考察してみたい。 ■インフラとテレビの存在が、動画配信の普及を阻んできた まず、今回のHulu買収の話に入る前に、動画配信ビジネスと、日本でのこれまでの経緯を簡単に説明しよう。動画配信のビジネスモデルは大きく分けるとこの三つに分