NTT持ち株会社が2018年5月11日に都内で開催した2017年度決算説明会で、海賊版サイトへのサイトブロッキング実施を公表した経緯について鵜浦博夫社長が記者の質問に答えた。
NTT持ち株会社が2018年5月11日に都内で開催した2017年度決算説明会で、海賊版サイトへのサイトブロッキング実施を公表した経緯について鵜浦博夫社長が記者の質問に答えた。
富士通が人工知能(AI)などを活用し、システム開発プロセスの改革に本腰を入れ始めた。システム構築・運用支援のツール群を「KIWare(ケーアイウェア)」として体系化し、2017年11月に50件の開発プロジェクトに本格適用を開始した。時間を浪費しがちな開発業務をAIで効率化し、システムエンジニア(SE)が、開発業務の様々な作業や成果物の品質の向上に充てる時間を捻出する狙いである。 富士通がAIの活用に本腰を入れる背景には、開発プロジェクトの作業や成果物の品質の低さが課題になっていることがある。「品質を現場の人任せではなく、技術で底上げする。それによって品質が原因の不採算の案件を減らしたい」(富士通の粟津正輝サービステクノロジー本部 本部長代理 兼 先端技術統括部長 兼 SE変革推進室長代理)。 システム開発において、不採算案件につながる要因は様々だ。設計書の不備による手戻りが発生したり、ソー
(前回から続く) 2017年10月26日に東京で開催されたイベント「シニアプログラミングネットワークが目指す!人生100年時代の地域/世代間交流」では、もう一人の82歳のアプリ開発者である鈴木富司さんもiPhoneアプリ開発について発表した。キーワードは「生涯現役」だ。 鈴木さんが生まれたのは1935年。群馬県桐生市の織物屋の六男だという。「商社無用論の時代に東京工業大学から三菱商事に就職したちょっと変わった人間」と自身を評する。 商事時代は自動車の海外事業に没頭したという。そのいきさつを「自動車輸出物語」というWebサイトにまとめている(リンク)。商事会社の定年間際に、米国の動物園設計施工会社に興味を持って転職した。 アプリ開発に出会ったのは2010年、74歳のとき。アプリ開発学校である「RainbowApps」に2期生として入学した。「老後はiPhoneアプリの開発や電子出版で過ごした
日立未来課題探索共同研究部門(日立京大ラボ)が開発したAI技術が、京都大学の政策提言に活用された(ニュースリリース)。日立京大ラボは、日立製作所と京大が2016年に開設した未来志向の研究所である(関連記事)。 京大では3つのプロセスを経て、提言する政策を作成している。3つのプロセスは「情報収集(モデル化)」、「選択肢検討(シミュレーション・解析)」、「戦略選択(政策提言)」の3つである。今回、2番めの「選択肢検討(シミュレーション・解析)」に日立京大ラボのAI技術を適用した。AI技術活用の政策提言のフローは以下の通りである。 まず、「情報収集(モデル化)」のプロセスにおいて、社会課題に対する8つの観点(①人口や出生率、②財政や社会保障、③都市や地域、④環境や資源、⑤雇用の維持、⑥格差の解消、⑦人間の幸福、⑧健康の維持・増進)から149個の社会要因(少子化や環境破壊)を京大の有識者が挙げて、
ICリーダーライターを購入し、民間サイトを含む複数のサイトを巡ってソフトをインストールし、設定を完了させる。ITリテラシーの高いユーザーでも、ログイン成功まで至るのは相当な苦労を要する。 さらにJava実行環境は、2013~2014年にかけて、脆弱性を狙ったサイバー攻撃が多発した経緯がある。通常利用のブラウザーに組み込むにはセキュリティ面で不安が残る。 なぜ、マイナポータルはJava実行環境が必須となったのか。今後、改善の余地はあるのか。内閣官房 番号制度推進室 番号制度推進管理補佐官の楠正憲氏に聞いた(取材は文章ベースのやり取りで実施し、表現は一部編集した)。 Java実行環境を必須とする構成にした理由は。 楠氏 店頭で販売され、また実際に利用されている、できるだけ多くのPCとMacに対応しつつ、できるだけ端末ソフトウエアを共通化して開発および保守の工数を最適化するためだ。 e-Taxの
「staticおじさん」という言葉をご存じでしょうか。「static」というのは、Javaのstaticメソッドのことです。Javaでメソッドを呼び出すときにはクラスからインスタンスを生成してインスタンスのメソッドを呼び出すのが普通です。一方、staticメソッドはインスタンスを生成しなくてもクラスから直接呼び出せます。このため、オブジェクト指向プログラミングを理解していない古いタイプのプログラマは、Javaでもstaticメソッドを多用します。これを揶揄して「staticおじさん」と呼ぶのです。 staticおじさんについては、わかりやすく解説したブログエントリが有名です(参考リンク)。実際のシステム開発の現場でstaticおじさんに苦しめられている様子をまとめたページもあります(参考リンク)。 なお、Javaのstaticメソッドを多用する人に限らず、古い感覚にとらわれて周囲に迷惑をま
2007年3月29日付の日本経済新聞朝刊一面に、「自動車制御 トヨタが標準ソフト」という大きな記事が載った。この記事の内容とは直接関係ないが、「トヨタのものづくり力とソフトウエア」は考えるに値するテーマである。そこで2004年11月に出版された日経ビズテック第4号から、『ソフトウエア工学で注目集める「日本型ハードウエア生産法」』という記事を再掲する。 この記事は、当時神戸大学の教授であった林晋氏(現・京都大学大学院文学研究科教授)への取材に基づき、筆者が書いたものである。林教授はその後も同じテーマについて考察を重ねており、現在は本稿より進んだところにいる。ただし「真髄を語る」欄の主旨は、読者の皆様が考えるための素材を提供することにあるので、あえて2年以上も前の論考を紹介する。まず雑誌掲載時の概要文、続いて本文を再掲する。(谷島宣之=「経営とIT」サイト編集長) 「日本人は論理的・合理的な思
関数型言語とオブジェクト指向は相容れない,という説をよく聞く。たしかに「オブジェクトは状態を持つ」「関数型プログラミングでは,できるだけ破壊的代入を行わない」とすれば,二つの概念は矛盾しているようにも思われる。また,技術的観点以外にも,「とかくシンプルさを好む多くの関数型言語プログラマが,何かと物事を複雑にする(と思われている)オブジェクト指向を嫌っている」という面があるかもしれない。 しかし,個人の好き嫌いはさておき,実際問題として,関数型言語とオブジェクト指向は大いに関係がある。むしろ,基礎理論については,ほとんど同じコミュニティの人たちが取り組んでいる,と言ってもいい。例えば,以下のような研究が,1980年代から現在に至るまで行われている。 関数型言語のモデルであるλ計算という体系において,オブジェクトを表現する研究(参考リンクなど) λ計算にならい,(プロトタイプベースの)オブジェ
2014年3月20日、バチカン市国の公式プレスルーム「サラ・スタンパ」で記者会見が開かれ、同国がある契約に調印したことが発表された(写真1)。契約書の署名者は、ジャン=ルイ・ブルーゲス バチカンローマカトリック教会記録・図書担当大司教とNTTデータの岩本敏男代表取締役社長だ(写真2)。会見には、バチカン図書館のチェーザレ・パッシーニ館長、NTTデータの岩井利夫常務執行役員公共システム事業本部長などが列席した。 右から、チェーザレ・パッシーニバチカン図書館長、フェデリコ・ロンバルディバチカン市国公式プレスルーム担当、ジャン=ルイ・ブルーゲスバチカンローマカトリック教会記録・図書担当大司教、NTTデータの岩本敏男代表取締役社長、NTT DATA EMEAのパトリツィオ・マペリCEO(最高経営責任者)、NTTデータの岩井利夫常務執行役員公共システム事業本部長。
前回の「ロサンゼルスにプールはいくつある?」という問いに対する答えから言おう。航空写真をもとにクラウドソーシングを活用して割り出した、ロサンゼルスにあるプールの数は「4万3123個」だった。 割り出した4万3123個のプールを地図上にプロットしている(写真1)。砂粒のようで細かくて見にくいものの、存在が分かるだけでもその量と面積に驚いてしまう。ロサンゼルスの人たちは本当にプールが好きなのだなあ、と妙に感心した。
「プログラマの実力」とは一体何を指すのだろう、とよく考えることがあります。特に、プログラミング雑誌の編集者としては、「プログラミングの初心者と中級者を分けているもの」に、とても興味があります。 中級者と見なされるには、様々なものが求められるでしょう。特定のプログラミング言語の文法を隅々まで把握していることかもしれませんし、最新のライブラリやツールを使いこなせることかもしれません。たしかに、こうした知識は、優れたソフトウエアを開発するうえで重要です。ただ、そうしたノウハウは、使用するプログラミング言語や開発環境が変わると役に立たなくなることもあります。 そこで、日経ソフトウエア2014年4月号で、「中級者に必要なものは何か」をテーマにした「初心者脱出の近道は? プログラミングの『壁』大攻略」という記事を執筆しました。この記事では、中級者に必要なものを「良い習慣」と位置付け、どのような習慣が必
国立情報学研究所(NII)は2013年5月28日、ゲーム形式で量子コンピューターの研究を進めるためのWebアプリケーション「meQuanics」(メカニクス)を公開した。量子コンピューターの回路をパズルで表現。特別な知識を持たないユーザーでも、パズルを解くことで、量子コンピューター研究の重要課題である「量子回路の最適化」に貢献できる。 meQuanicsは、量子コンピューターを積んだ船を操作するという設定のゲーム。量子回路を示すパズルのサイズを小さくできれば、船の速度が向上する。「ゲームは量子力学に基づいて作られているが、ゲームをする人にはそれは見えないような作りになっている」(NII 情報学プリンシプル科学研究系の根本香絵教授)。ルールに沿ってパズルを動かす操作が、実はそのまま、量子回路の最適化という難題に取り組んでいることになるという仕掛けだ。 「量子回路を最適化すると、量子コンピュー
「少数精鋭の開発メンバーで、短期間に新しい検索サービスを始められた」。特許情報などの無料検索サービスで200万人以上の会員を抱えるアスタミューゼ。同社でサービス開発を統括する三木隆史プラットフォーム事業部部長は、こう語る。スピードの秘密は、開発言語選びにあった。 同社が採用したのは、業務系システムの開発で主流になっているJavaでも、Webシステムで人気を博すRubyやPythonでもない。「関数型プログラミング言語」と呼ばれるオープンソースの開発言語の一つ、「Scala(スカラ)」だ。 Scalaは今、世界的な注目を集める。米ツイッターや米リンクトイン、英ガーディアンなど海外の名だたる企業が自社サービスの開発に採用したことで一気にその名を知らしめた。Scalaの推進企業である米タイプセーフは2012年8月に1400万米ドル(約11億円)の資金を調達。Webアプリケーションや分散処理システ
前回は、2011年度第3次補正予算~2012年度概算要求における官公庁・自治体分野の復興IT特需を解説した。2011年度第3次補正予算で正味2154億円のICT関連予算が組まれ、2011年度の当初政府ICT予算約8500億円からさらに25%も上乗せした。2012年度も概算要求(特別枠要望を含む)ベースでは40%もアップしており、まさに復興特需が到来した。日本経済が低迷するなかで恵まれた業界セグメントと言えよう。 しかし復興特需はいつまでも続くわけではない。2013年度には復興関連予算は2012年度より減少するだろう。しかも、前回触れたように、財政健全化を意識した概算要求基準(シーリング)の下で、2012年度は従来型のICT関連予算が5%前後削減される可能性が高く、2013年度も同様な傾向が続く可能性が高い。そうした想定で営業戦略を立てる必要がある。 幸い、2013年度以降も継続しそうなIT
分散KVS(キーバリューストア)は、RDBMSの代わりになると思ってはいけない。RDBMSでは当たり前だった機能の一部は、あきらめる必要がある。このため、重要なデータをむやみやたらと分散KVS上に置くのはやめた方がよい。 分散KVSであきらめなければならない機能には、次の四つがある、 ・トランザクション機能 ・排他制御機能 ・読み取り一貫性を保証する機能 ・スプリットブレイン対策機能 逆にいえば、これらを取り込まないことで、分散KVSはRDBMSではかなわなかった、無尽蔵なスケーラビリティーや、極端に短いレイテンシー(要求が返ってくるまでの遅延時間)による高パフォーマンスを実現できたわけだ。 ところが、使い方を間違えれば、たちまち問題が生じてしまう。とりわけ、業務システムにおける重要なデータを分散KVS上に置く場合は注意が必要だ。 トランザクション処理に支障 重要なデータとは、不整合や損失
政府のIT戦略が具体化に向け動き始めた。IT戦略本部(高度情報通信ネットワーク社会推進戦略本部)は2010年6月22日、IT戦略の工程表を公表した。6月29日には内閣官房国家戦略室が、「国民ID制度に必要なシステム開発コストは最大6100億円」との試算結果を発表した。具体的なスケジュ ールやコストが見えてきたことで、7月11日の参議院選挙明けにも、各省庁は予算措置や法改正に向けた作業に入る。 工程表は、5月に発表したIT戦略を具体的な作業内容に落とし込み、図表上にスケジュールとともに示したものだ。「国民ID関連法案を2012年度末に提出する」「内閣官房と総務省が2011年度に政府CIO体制を整備」「総務省が2011年度に政府・自治体のクラウド調達基準を策定する」といったことが、ひと目で分かるようになった。 このIT戦略のなかでも核になりそうなのが、民主党がこれまでマニフェストでも明記してき
Emacsは,LinuxをはじめとするUNIX系OS上において,前回に紹介したvi(「viエディタ入門」を参照)と並んで人気の高いエディタです。 Emacsは,しばしば「単なるエディタではなく,一つの環境である」といわれます。その理由は,ソースコードの編集,コンパイル,デバッグはもちろん,メールやWebブラウジングまでEmacsの中で完結できてしまうという,拡張性の高さでしょう。 今回は,Emacs入門を紹介します。 Emacsの概要 Emacsは,今から30年以上前,GNUプロジェクトの創始者であるリチャード・ストールマン(Richard Stallman)氏によって原型となるエディタが作られました。その後,様々なEmacsの実装が作られましたが,その中心となるのは,リチャード・ストールマン氏によるGNU Emacsです。この連載で取り上げている「Ubuntu(Ubuntu 8.04 L
第0回 あらためてRuby入門 まつもとゆきひろ氏自身による「Ruby入門」をお届けします。日経Linuxの連載開始前の特別企画(2005年4月号)として,Rubyが他のスクリプト言語やオブジェクト指向言語とどこが違うのか,なぜ便利なのかを中心に解説してもらったものです。 ● 基本と他言語との違い ● 実装とRuby誕生の秘密 第1回 プログラミングとオブジェクト指向の関係 プログラマを目指す人々の中にも,「オブジェクト指向は難しい」とか,「なかなか分からない」という印象を持つ方が多いようです。そこで,Rubyを題材にオブジェクト指向という考え方について説明していきます。 ● その1 ● その2 ● その3 第2回 抽象データと継承 オブジェクト指向プログラミングを構成する3原則のうち,前回は「ポリモーフィズム」を学びました。今回はオブジェクト指向の歴史を復習した後,残りの「データ抽象」と
言うまでもなく,時間は無限にあるわけではない。しかし1日を「24時間もある」と考える人と,「24時間しかない」と考える人では,同じ24時間でも価値が全く異なる。 価値観の違いは睡眠時間の取り方にも表れる。例えば睡眠に毎日8時間充てる人と,6時間充てる人がいるとしよう。たった2時間の違いと思うなかれ。文庫本など2時間もあれば読めてしまうので,読書量は1日当たり1冊の差がつく。月に換算すると30冊。年に換算すると何と400冊近い違いが出てくるわけだ。逆に,他人より2時間多く睡眠を取ることで何か得るところがあるかと言えば,甚だ疑問である。 筆者がパリに出張していたときのことだ。プロジェクトが泥沼状態で4カ月間ほとんど休みなしに働き,毎日2~3時間の睡眠しか取れず,身も心もボロボロだったのだが,プロジェクトをテコ入れするために,本部から部長クラスのお偉方が視察にやってきた。そのお偉方は日本での仕事
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