野生の目覚め ハーゲン率いる犬たちが街を駆け抜け、リリと出会う光景は圧巻だ 2014©Proton Cinema, Pola Pandora, Chimney 舞台は、雑種犬にだけ重税を課すという法律が施行されたある都市。主人公は、周囲にうまく馴染めない13歳の少女。そして250匹の犬たちが起こす反乱――。サスペンスであり、ドラマであり、ダークファンタジーともいえる異色作『ホワイト・ゴッド 少女と犬の狂詩曲』(ハンガリー、ドイツ、スウェーデン合作)が日本公開される(21日から全国ロードショー)。 両親が離婚し、学校で所属するオーケストラでは問題児扱いされ、どこにも居場所がなく孤独なリリ(ジョーフィア・プショッタ)にとって唯一の心のよりどころは愛犬のハーゲン。だがある日、威圧的な父親に反抗したせいでハーゲンを捨てられてしまう。リリは必死に探し回るが見つからず、その間にもハーゲンは野犬狩りに遭