私はこのコーナーでまちづくりについて地方から発信している。「まちづくりの哲学」というタイトルからも分かるように、哲学者として哲学的視点からそれを論じているつもりである。 哲学的視点とは、ものごとの本質に迫るという意味だ。今回は新年度最初の掲載でもあるので、この連載で私が試みようとしていることの本質に、改めて迫ってみたいと思う。つまり、「地方のまちづくり」とは何なのかということについて、じっくりと考えてみたいのである。 単純に考えれば、それは地方の活性化であるとか、ひいては日本全国を盛り上げるためだとかいう答えが頭に浮かんでくるであろう。しかし、本当にそうなのだろうか。地方を活性化するというのは、どういう意味を持つのだろう。 どこの地方都市の総合計画を見ても、経済的に自立し、都市としての機能を充実させることを目標としている。もちろんそこには地方ならではの「自然と文化との調和」がセットで謳われ
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