文京区向丘二丁目の駒込大観音・光源寺境内で十〜十四日、「羽鳥書店まつり」と銘打った青空古本市が開かれる。台に並ぶのは、東京大学出版会の元編集者で昨春、同区千駄木に出版社を設立した羽鳥和芳さん(61)の蔵書一万冊以上。企画した千駄木の古書店「古書ほうろう」の宮地健太郎さん(41)は「編集者としての目配りが利いた質の高い蔵書を、格安で売ります」と話している。(中里宏) 羽鳥さんは東京大学出版会で学術書や美術書の編集を担当。昨春に定年退職した直後、「まだ作りたい本がある」と、出版社「羽鳥書店」を設立。話題本も連発している。 一方で困ったのが、段ボール箱二百箱以上の蔵書。「読むより買うのが趣味」と月五十冊ペースで買い続けた結果、「本のすき間に住む状態」に。昨年十二月に自宅を本郷から千駄木へ引っ越してからは、家族との同居もままならないという。 「店に通っていて、品ぞろえに相通じるものがあった」ことか