朝日新聞が、世間の感覚とズレにズレている理由:上杉隆の「ここまでしゃべっていいですか」(1)(3/3 ページ) 窪田:元老の山縣有朋が日露交渉に賛成する姿勢をみせたので、開戦論者の外務官僚からすればワラをもすがる思いで頼んだわけですよ。池辺主筆も期待に応え、「いまなさねばならぬのは、断じてこれを行うという決断です」と説得、山縣は頭を垂れて涙を流したと書いてあります(笑)。 要するに、朝日新聞の役割というのは、取材よりも官僚の役にたって政治に働きかけることであるということです。なんせ……1ページ目から書いてあるくらいですから。 上杉:それって、自分たちがジャーナリストではなく、プレイヤーであることを宣言しているようなもの。 相場:じゃあ昔から、読売新聞社のナベツネ(渡辺恒雄)さんみたいな人がいたということですね。 窪田:ですね。事実、この逸話は「これ以降、日本の新聞界に近代的エディターとして