「ハンドボール部の監督が食事の準備をめぐり部員2人の頭を丸刈りに」 「中学の部活顧問が部員の態度に怒って部活中に足払いして倒し、骨折」 これらは2024年に報じられた案件だ。スポーツ指導の現場での体罰根絶の必要性が伝えられながらも、まだそういう指導が続いている。 かたや、声を荒げず、誠実に教えるサッカースクール「蹴和サッカースクール」が、大人にも子どもにも慕われ、「戦術を教えてくれる」と3校に増えているという。さらにコーチの育成も行い、日本のサッカー教育に大きく影響を与えているようだ。ではそのサッカーコーチは何が異なるのか。ジャーナリストの島沢優子さんがレポートする。 大人にも子どもにも人気のサッカーコーチ 子どもに人気のサッカーコーチはたくさんいるだろう。しかし、大人にも、子どもにも、となると数は限られる。蹴和サッカースクール代表の上田原剛さんは、両方から指導を求められる稀有なコーチだ。